マスコミ騒然!舛添要一東京都知事、疑惑への説明放棄
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肩透かしを食わされた。東京都知事の舛添要一氏は5月20日、定例記者会見で辞任を否定し、公金の公私混同疑惑について第三者機関の調査に委ねる旨を表明した。13日の会見後も氏の政治資金に関する多くの疑惑が噴出したが、これらも「第三者に任せる」と説明を一切拒否。会場は騒然とし、出席した記者は怒りをにじませた声で質問をぶつけたが、氏はそれらをのらりくらりとかわす余裕すら覗かせていた。
調査に当たる第三者は舛添氏とは直接関わりがなく、政治資金規正法に精通した弁護士に依頼する。現在、複数の弁護士と交渉しており、週明けには選任する見通しを示した。調査に当たるのは1人ではなく複数になるとしたが、最終的な人数は不明。氏の政治資金収支報告書の記載内容を精査し、その妥当性を判断するという。しかしどのような基準で判断するかは明らかにせず、もし違法性のある記載が見つかった場合の対応も「第三者機関に任せる」とした。これは首長としてあまりにも無責任すぎないか。出処進退を決めるのはあくまで舛添氏自身でなければならないはずだ。
とにかくこの第三者機関の調査に関する説明には不明瞭な点が多い。舛添氏は調査の期限について「可及的速やかに」と答えるばかりで、日時の明言を避けた。「6月1日に開会する都議会に迷惑が掛からないようにしたい」と語ったものの、調査結果の公表が6月以降にずれ込む可能性も示唆した。都議会でも疑惑に関する質問が出ることが予想される。第三者に丸投げしたのは議会対策の可能性もある。議員から追及されても「調査中」と述べ、やり過ごすつもりではないか。
舛添氏に対する疑惑は政治資金だけではなく、出張経費や公用車の使用など都知事の業務にまでおよぶ。これに関しても第三者が調査するとして、記者からの質問に答えなかった。氏は会見で自分が知事の立場にあることを何度も強調したが、知事としての責任に対する判断も第三者に任せる意向を示した。「この説明で都民は納得すると思うか」という記者の問いかけにもまともに応じず、「都民から信頼されるために努力する」と繰り返すばかり。
ただ、自らの口で疑惑への質問に答えた前回の定例会見とは違い、表情に動揺の色が現れず、口調も淡々としていた。まるで重い荷物を他人に押し付けて自分だけ楽になったかのようだ。かつて氏はタレントとして、テレビでの歯に衣を着せぬ発言で注目を集め、政治家まで上り詰めた。その過程を知る者からすれば、今回の会見における氏の姿は往時とあまりにもかけ離れていた。
【平古場 豪】
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