事業を起こして悔いなき人生の集大成!!若者を起業家たれ!!
◆ 40歳の遅出の独立
セイワシステム(株)の清家謙次社長は昭和53年、40歳で昔流にいえば脱サラをした。勤務先には管理職の要職にあり強く反対された。
リスクを背負い苦労の連続であったが、結果は建設から管理・運営、メンテナンスまで一貫した駐車場のトータルカンパニーとしての基盤を築いた。九州ではトップの地位の実績を背景に日本プレハブ駐車場工業会(本部・東京都港区新橋)の副会長の要職にもある。
30年の事業経験から振り返るとスタートの間は10年業界市場が拡大され途中のバブルをピークに迎えた10年間は土地の高騰・建築コストのアップで建設立地の確保が困難になった。最後の10年間は駐車場運営が利回り有利ということで過当競争を招いた。
このように激変する環境を睨みながら巧みに会社を進化させてきた清家社長の『機を見るに敏』の才覚には頭が下がる。
振り返れば、駐車場の受注からスタートして管理にまで及ぶ業態にチェンジをさせてきた。また自社ブランドの商品開発にも怠りなく努力してきたからこそ30年の企業歴史を創出できたのである。企業歴30歳に達せれる可能性は3%という厳しい現実が横たわっている。このハードルを繰りぬけてきたのである。
そして現在、6月21日から建築基準法の改正で会員の仲間が倒産する厳しい局面にある。会員内の企業格差が顕著になってきた。清家社長は
「中小企業は時代の変化に素早く対応できる能力を失ったら潰される。ただこの都市福岡や九州の県庁所在地ではまだまだビジネスチャンスは無限にある。駐車場のトータルカンパニーとしてスキルアップを図れば企業の飛躍できる余地は充分にある」
と見通しを語る。
◆ 事業を起こす楽しみを知れ!!
事業30年を迎えて新たな船出の準備に余念がない。70歳を迎えたら社長のポストを譲ることを決めていた。長男である政彦氏にバトンタッチの予定である。
清家社長の人生哲学は「自力で這い上がること」だ。だからこそ政彦氏は自分で土地の立地調査から始まって立駐経営の業務のトータルを習得してきた。確かに要所では清家社長の助言も受けたこともあったが、基本は自分でマスターした。政彦氏は「起業は己の力を信用するしかない。他人様のお力を頂くことがあっても己が立つしかない」教育を実践してきたからこそセイワシステムの将来は前途洋々である。
清家社長は最後に強調する。
「当世の若者たちよ!!起業家たれ!!」
と。
「昔の同僚たちの大半は10年前に定年を迎えてご隠居生活を余儀なくされてきた。70歳まで現役を迎えられたのは事業を起こす決断をした褒美である。活気が乏しくなった昨今、若者たちが起業することにトライして沈滞ムードを一掃してもらいたい。俺の引退年齢は自分で決めるぞという気概が欲しい。相談に来れば秘伝を伝授する」
と起業を志す後輩たちにエールを送る。
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