同社の筆頭株主である大和インベストメントパートナーズ(以下、大和という。大和證券などとはまったく関係無し)の株主は、プロファイルと八十二キャピタルの2社であることは先述した。
しかし、大和は昭和ゴムの2,500万株の新株引受権を有し、本年6月22日、その内の350万株を行使して筆頭株主に躍り出た。しかし困ったことに、大和の株主の八十二キャピタルでさえ、大和の白木社長に連絡が取れない状態というから、何かが起きていることだけは間違いない。
まだ大和は、過半に迫る2,150万株分の新株引受権を有しているのである。この引受権の行使により、同社が大きく左右されることになる。
昭和ゴムは業績悪化から実質左前であったが、この間、増資を重ね、07年3月期時点では自己資本率78.11%という一見すると万全な会社になっている。しかし、安定株主はおらず(別表のとおり)、今後、同社はファンドのおもちゃにされる可能性が高い。
なお、昭和ゴムの11月16日現在の発行済株式総数2,663万7,174株、内350万株が大和所有。残る行使権株数2,150万株分。まだ新株引受権が第3回分の大和の2,150万株分と2回目の483万647株分がある。
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