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2007年12月 6日 10:44

マンションの高齢化、防犯、防災に効き目あり コミュニティ活動の役割


今なぜコミュニティが大切なの?

 以前は、マンションに住む理由として「面倒な近所づきあいをしなくていいから」「鍵一本で安心だから」といったことがあげられていましたが、もうそんな時代ではありません。隣人が誰でどんな人かわからない、ということほど不安なことはありません。とくに居住者の高齢化が進むと、近くにいる隣人の助けが不可欠。また、防犯、防災の面でも、居住者同士の連携によってトラブルを未然に防いだり、最悪の事態を回避したりすることができます。

 今は、マンションに永住する時代。マンション内や地域において、より良いコミュニティを築けるかは大きな課題でもあるのです。


良好なコミュニティを築くには?

社団法人高層住宅管理業協会は、平成18年10~11月、コミュニティ活動が行われている全国のマンション管理組合800組合(回答数275組合)を対象に、「マンションのコミュニティ活動に関するアンケート調査」を行いました。

 その結果報告によると、コミュニティの状況は「とても良好」「良好」と回答した組合数が約50%。また、良好と感じている理由で最も多かったのが「日頃から居住者同士で挨拶ができているから」。一方、良好でない理由で多かったのは「イベントやサークル等の活動が活発でない」でした。

 マンション内や地域のコミュニティ活動が盛んなところほど、お互いの顔が見える良い関係が築かれるものです。お祭り、懇親会、バザー、お花見、旅行などのイベントを催したり、ゴルフや将棋、囲碁などの趣味のサークルなどを企画したりもいいでしょう。消防・防災訓練や、マンション内の清掃、防犯パトロール、植栽の手入れといったボランティアなどを行うのもいいでしょう。

 コミュニティ活動により、居住者のマナーが良くなった、居住者同士のトラブルが減少した、といった効果も報告されています。より快適に暮らせるマンションを目指して、より良いコミュニティを創り上げてください。


~2007年冬号アプローズ都府楼 弐番館~
マンション探訪

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左から、草葉清掃員、山崎管理員、尾形理事長と奥様と息子さん、山田フロントマネージャー 1年目からイベント開催居住者同士の交流の場に
築3年目と真新しさが印象的な「アプローズ都府楼弐番館」。理事長の尾形さんにお話を伺いました。
居住者同士のコミュニケーションを深めようと、入居の年からイベントを開催している同マンション。最初は、イベント会社から他のマンションでの事例を紹介してもらい、餅つきを開催されたそうです。理事会を中心に準備・運営を行い、大人から子どもまで触れ合える良い機会となったといいます。
餅つきの他に、輪投げやビンゴゲームなども行われた
 また、2回目となる今年の2月には、事前に居住者の希望をアンケートで収集した上で、バザーを開催しました。バザーの商品は居住者同士で出品され、その他にも野菜の即売会、綿菓子をサービスするなど、楽しめる工夫をされたそうです。「イベントは年に1回ですが、普段顔を合わせない人との交流もあり、貴重なコミュニケーションの場になっています」と尾形理事長。3回目の来年2月にも、新しい催事を計画されているとのこと。
ゴミ置き場前のスペースを迷惑駐車が塞ぐことがあり、対策を検討中
 現在同マンションでは、来客用駐車場以外のスペースに迷惑駐車が多く、理事会を中心に見回りや来客用駐車場を利用の際は駐車場利用簿への記入など積極的な対策を行っているそうです。「居住者同士のコミュニケーションを高めていけば、苦情やトラブルも自然と無くなってくると思います」と語る尾形理事長。今後も、居住者同士がつながる、より良いマンション作りに取り組んでいかれることでしょう。

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