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積水協力会社の存亡(2) 脱運命共同体 | 愛する積水シリーズ
特別取材
2007年12月 7日 11:33

 住宅関連産業はとにかく裾野が広い。住宅産業の落ち込みが続けばさまざまな業種に影響を及ぼすのは必至であろう。
 今年7月からの新規住宅着工戸数の大幅な落ち込みは、改正建築基準法による一過性のものではなく、これまでのような住宅建設は多くは望めないとしてさまざまな「入り口」を用意して事業展開を進めている会社を紹介しよう。
 
 B社は創業から60年以上も続いている堅調な会社である。同社の事業は大別して内装工事と建築工事に分けられる。売上高比率はおおよそ70:30である。主な販売先は積水ハウス(株)、積水ハウスリフォームで、売上高の75~80%を占めている。
昨年度は自社リフォームが好調で売上・利益とも増やすことができたが、今年度は不調で減収減益になっている。

 積水ハウス関連の工事はすべて下請で最終的な利益は2%程度であるため、直の仕事を増やしていく必要があるという。また年間を通して受注に波があるため、大工を増やそうにも増やせないという状況でもあるという。つまり、積水ハウスからの受注を確保しつつ、個人の顧客を大幅に増やしていくことで今後の活路を見出していくということである。積水からの受注が少なかったら赤字ということでは、堅実な経営はできないということだ。

 そこで当社はリフォーム事業部、住宅事業部などの4事業部制を採用し、積水などの受注を50、地元から50という割合に事業展開すること目指している。
積水からの仕事をすることによって、技術を吸収しながら研鑽することができる。逆に積水に対して当社の品質や技能を提供できる。そうした元請と下請の協力関係がつくられていくことで繁栄につながる、と言う。

 つまり「WIN―WIN」の関係構築ということであろう。一方、同社として地域でのしっかりした基盤をつくることが必須であると言う。地場のリフォーム屋として地域に密着した受注活動を展開することがいちばんの課題である、とのこと。元請をすることにより収益のアップが図れるからだ。こうした積水と地域での双方の割合が経営的にも理想であるということだ。そのためにカーテン、インテリア販売などを入り口、切り口にして地域に提案していくことで顧客を増やしていく、その試みがようやく地に着いてきたとのことである。

 同社はコンプライアンスについてもしっかりとした考えも持っており、適正な利益を確保することで利益の分配を公正に行っていくことが経営の理念でもあるとしている。
一部の経営陣が業者と癒着して私利をむさぼるということはなさそうである。「守屋容疑者」にも爪のあかを煎じて飲ませたいくらいである。


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