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住民監査請求「門前払い」、不可解な「監査」を問う(4)(最終回)
福岡市政ニュース
2007年12月 7日 09:51

監査か?看過か?


 結局、福岡市監査委員は、監査の結論としては、「請求人(市民オンブズマン福岡)らの主張は理由がないと判断します」と結論づけた。
しかし、この結論には「おまけ」がついている。
 監査の一番最後には「監査委員の意見」として、以下のような文がついている。

 議会におかれては、現在、政務調査費の使途基準の一層の明確化や制度の透明性の向上を図るため、議長を中心に各会派代表者会議において「政務調査費の使途に関するガイドライン(仮称)」の策定に向け、領収書の添付条件、第三者機関の活用等について、協議・検討がなされておりますが、政務調査費は公金から支出されるものであり、今回の住民監査請求が提出された背景にも十分留意のうえ、目的以外の支出がなされることがないよう、その使途等の妥当性、透明性を確保し、市民に対する説明責任が果たせるような仕組みを取り入れるなど、市民の理解が得られる制度とされるよう要望します。
 また、市長におかれては、政務調査費制度が議会の自主性、自律性を尊重して運用されるものであるという特質を踏まえながら、市政全般にわたる予算の適正な管理・執行を担う立場から、執行機関としての関与のあり方について、今後、研究・検討されるよう要望します。

 現在の政務調査費に関わる制度、使途基準が甘いことを認めつつ、今後の改善に期待する、としているわけである。きわめて平易な言葉遣いをすれば「今回は見逃してあげるから、今後は市民のみなさんから文句の出ないような制度にして下さいね」と言っているわけである。市長に対しても同様に「執行機関としての関与のあり方について、今後、研究・検討されるよう」要望している。ということは、政務調査費に関する制度や、市長の関わり方について、福岡市監査委員は問題の所在を認めながら、「今回は見逃してあげる」
としているのである。

 機を一にするように、福岡市議会は4日、各会派の代表者会議を開き、会派や議員に支給される政務調査費について、1円以上のすべての支出の領収書を収支報告書に添付するよう義務づけることで合意したが、何とも奇妙な符合ではないか。
 うがった見方かもしれないが、監査委員と議会の「あうんの呼吸」に見えてしまう。
福岡市の監査委員は議員から2人、民間から2人となっているが、今回の住民監査請求は、政務調査費に関わるものであったため、議員から選任された委員は加わっていない。民間からの2人で監査したとのことだが、そのうち一人は市役所OBであることは、公平を期すべき監査委員の資格としていかがなものだろうか。
 これからは、「監査委員」ではなく「看過委員」と改めることをお勧めしたい。
 因みに、政務調査費だけでなく、監査委員に対する報酬(月額50万円)も「公金から支出」されるものであることを付言して、「監査を問う」を擱筆する。


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