市長失格! ビジョンなき市政は崩壊する
重要案件先送り、役人任せで裸の王様
吉田市長の1年は、成果なしの先送り市政ということに尽きよう。人工島、留守家庭子ども会をはじめ重要課題は全て先送り、それどころか「見直す」とか「白紙に戻す」としていた事案は期待とは全く別の方向に向かっている。
人工島整備事業推進本部(新設)の本部長に就任するに及んでは、何をかいわんや。
1年で評価するのは酷だという意見もあるらしいが、とんでもない間違い。福岡市の未来に責任を持つ覚悟で市長選に出たのなら、議会と対決してでも、やるべきことを押し通すべきだが、市長が何をどうしたいのか、まるで見えてこない。
議会も肩透かしといった現状である。
もちろん、リーダーシップのかけらも感じない。全て役人任せである。
福岡市民の間から、吉田さんを選んで良かったという賛辞はまるで聞こえてこない。
むしろ「広太郎さん以下」との声の方が多い。
推薦政党である民主党の県連大会では、挨拶もそこそこに、「相撲」を理由にそそくさと退場、民主党の心ある党員からもひんしゅくを買っている。
さらに、詳述した一部財界人との夫人同伴での飲食は、市民派の仮面をかなぐり捨てたとしか言いようのない「快挙」である。
市長就任以来、市役所内部からは、市長のお酒好き情報ばかりが流れる有様。
これで市職員に綱紀粛正を訴えても、効き目はないだろう。
では一体誰が、福岡市のことをあまり知らなかった市長にアドバイスしているのだろう。
かつて進藤・桑原両元市長には「緑進会議」という母体が存在した。山崎前市長は多くの市民で組織された「市民の会」に支えられていた。
吉田市長の「ふくおかFUNクラブ」は選挙の時だけ騒いでいたが、その後、疑惑が噴き出ると、マスコミからは逃げ回り、「生体反応なし」である。
「吉田ひろし後援会」は、市長の自宅に住所が変わっており、歴代市長に比べ、実態がよく分からない。指南役不在との指摘も的外れではない。
事実、吉田市長の選挙を支え、その後吉田市長の片腕として嘱望されていたという人たちは、誰も身近に残っていないとされる。
資金面も含め、選挙戦を取り仕切った選対本部長でさえ、吉田市長との接触がないとされる。関係者によると、市長側にその原因の一端があるという。
つまり、吉田市長は、早くも「裸の王様」状態ではないのだろうか。
北九州市長選挙への出馬準備をしていた吉田氏が、福岡市長選へと方向転換したのが、単に政党の都合と吉田氏の利害が一致しただけとするなら、それは福岡市民にとって不幸である。オリンピックの風が吉田氏を市長に押し上げたのなら、山崎前市長に「何でオリンピックなんか持ち出したのか」と文句のひとつも言いたくもなる。
福岡市政は間違いなく停滞している。ビジョンなきトップを持った組織が崩壊することは、洋の東西を問わず、歴史がそれを証明している。
吉田市長が、今のままの姿勢で市政運営を続けるなら、4年後どころか任期を全うすることさえままならないだろう。
もちろん、福岡市にとって、大変なマイナスにしかならない。そして、そうした市長を選んだ市民が、一番の被害者になるということも指摘しておきたい。
おわり
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