柳川市議会報告 アスベスト問題 その3
★12月13日柳川市議会、全員協議会より
13日は、荒巻英樹、矢ヶ部広巳両議員の一般質問が行われた。その後既報のように市議会全員協議会で福岡大学の松藤教授によるピアス社跡地の土壌調査結果の中間報告が行われた。
全員協議会で問題の解決に向けて議会としての対応を協議し、21日の議会最終日までに取り扱い方が決まる模様である。
・市民のうごき
いっぽう市民の動きもこれまで様々なかたちで進められている。ピアス問題の理解を助ける上で参考のために紹介したい。
平成17年合併後の12月14日、柳川市民による石田市長あてに、購入費用全額の5億4千万円の返還を求める住民訴訟が起こされ、現在係争中である。
また、下記の要望書が市長宛に出され、市議会に対する同趣旨の請願運動がいま展開されている。
(原文のまま)
~ 要 望 書 ~ 柳川市長 石田宝蔵 殿
ピアス工場跡地の利用を考える会
私たち柳川市民は、行政の長であり全市民の代表たる石田市長に対して、ピアス工場跡地の安全・安心を確保するための『不作為責任』を糾弾し、下記の通りその説明と回答を要求します。
ピアス社が旧石田町長に提出していた『重要事項説明書』の「本物件は化粧品製造工場及び倉庫として使用しており、土壌汚染の可能性も否定できません。
汚染が判明した場合、売主の責任で対処します。」(P13)及び、契約後、ピアス社が復建調査設計(株)に委託した『土地の履歴等調査報告書』(平成15年11月20日)による「Aエリアで、ビニール製容器とプラスチック製容器が多量に確認された。」
「Bエリア、Cエリアの全域で、産廃が確認された。特に乳灰色の化粧品(ファンデーション)が多い。
1.5~2.3mの地点。部分的にビニール容器や焼却灰、ガラス片、金属片がある。」という調査結果(P21~22)があります。
更に約2000mlの汚染土壌改良のうち、ドラム缶50本位(約450ml)は、搬出されたとの報告はありますが、残り約1500㎥については、いつ、どこへ、どのように処理されたかは、あいまいのままです。
長年にわたって、ピアス社が不法投棄していた産廃による土壌汚染を徹底的に調査した上で、ピアス社に対して、その処理費用を交渉すべきではないでしょうか?
又、平成17年8月、ピアス工場全体(約1800坪)に、発ガン物質であるアスベスト含有建材が使用されている事実が、柳川市の調査で明らかになりました。
市の百条委員会で、石田市長は、再三「自分は知らなかった。売主であるピアス社の責任においてやっていただく。」「アスベストの問題は、ピアス側の問題として、私が責任をもってやります。やらなければ、私が責任をとらなくちゃいけない訳ですから…。」(平成18年3月17日)と断言しています。
しかし、石田市長は、何故ピアスアライズ(株)に対して、その処理費用を請求しないのですか?
これらの費用を私たち柳川市民に負担させるつもりですか?!
百条委で、ピアスの川島氏は、「解体するときには、アスベストの除去はピアスが責任をもって費用負担するということも含めて、検討したい。」(平成18年2月17日)と述べ、百条委の結論は「(2)ピアスアライズ社に明らかに責任のある重油汚染やアスベストについては、市財政にいささかたりとも負担させない為に、毅然たる姿勢で交渉に臨み、完全撤去に関する覚書などを締結し、速やかに解決を図ること。」を市長に対して強く要求しています。
行政の長の『作為』は、すべて市民のために為されるべきです。
ピアスアライ(株)に対して、売主の『瑕疵(かし)担保責任』(契約後に欠陥や過失が発覚した場合、補償すること)において、工場全体のアスベスト建材除去工事と産業廃棄物の完全除去及び汚染土壌改良をさせることを私たち全柳川市民は石田市長に強く要望します。
平成19年11月28日 柳川市本町3-3柳川市民の会
代表 中村暢子 役員・会員一同
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