ピアス工場跡地のアスベスト問題 その7
「ピアス工場跡地問題に関する決議」可決 ~21日の本会議 3~
「ピアス工場跡地問題に関する決議」~21日本会議~
反対討論の一番手はI議員である。I議員は「決議案はピアス社との交渉が行われている中での責任追及であり、瑕疵担保責任が延長されてどうなるかわからない。
結果がはっきりした段階で責任を追及すべきである。現段階での決議については反対する」と発言。
賛成討論でS議員は「アスベストの存在、有害性も明るみに出ている。アスベストの存在をみのがした当時の町長、関係職員の責任は重大である。
特別委員会でピアス社は責任を果たしたいと証言している。議会で市長はピアス社がやらない場合は自分が責任をとる旨の発言をされた。アスベストの除去についてはピアスが全額負担するか市長個人で負担することを求め、市民に負担をかけないことを求める」賛成討論をおこなった。
続いて反対討論に立ったO議員は「言論の自由があるとはいえ、めちゃくちゃなことが通る道理はない。
多くの証拠が確定しないままに多数決で押し込む、何でもできるという考えに危惧を感じる。なぜ急ぐのか、考えてもらいたい」と発言した。
賛成の立場からS議員は「合併後2年8ヶ月経過してもなぜこの問題をひきずり議会が紛糾しているのか。新生柳川市のまちづくりの論議がされない。
旧大和町の未解決問題が柳川市に持ち込まれている。それは旧大和町で適正な物件の確認調査や適切な事務処理がされなかったことに起因する。
町議会での議決に際しても重要事項の説明もないなど充分な資料がない中で議決が求められた。議員は執行部と同質・同量の情報を得て判断が可能である。そのことを理解願いたい」と賛成意見を述べた。
その後採決にうつり、賛成19,反対7,棄権2の賛成多数で決議案は可決された。
◇ ◇ ◇
この決議が事態の根本的な解決になるのか、それとも単なる紙切れ(形式)に終わるのか。関係者のつよい自覚が求められている。
市長周辺および親市長派議員はどう受け止めているのだろうか。石田市長は旧大和町長時代にも何度も決議を受けた人だから何もこたえていないよ、と言う人もいる。
また柳川市になってから議会が市長をいつも足を引っ張っているから慣れている、と語る人もいる。
本当に深刻に考えているのか、疑いたくなる状況だ。市長が議会に縛られるのは当然のことで、問題は市長がスピード感をもって事態の解決に向けて行動している、という印象も持たれていないことだ。議会と市長との不信の悪循環に陥っていることを改めて印象づけた。ピアス社全面撤退の局面で市長の行動が目にみえるものになるのかどうか。
政治家は理念政策を語り、解決への道筋を示し、行動することで試される。
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