2008年に予定される主なスケジュールを挙げてみます。

１．3月にタスポ（taspo）が登場します。
タスポは未成年者の喫煙防止の一環として、日本たばこ協会が発行するカードです。このカードは、「名前、会員番号、顔写真」を掲載し、ICチップを内蔵しています。システムは、３月の宮崎県、鹿児島県を皮切りに、7月までに全国で稼動します。

２．年金記録の名寄せ
政府は、納付者を確定できない5000万件の公的年金記録について、3月までに「名寄せ」作業を完了する方針です。これは、照合に手間取りそうです。

３．オープンスカイ協会が発行します。
オープンスカイ協会は、「2国間、または地域内の各国で航空サービス参入を自由化するもの」です。航空自由化は、世界的な潮流です。EUは、1997年に域内航空を完全自由化しています。アメリカも多くの国とこの協定を結んでいます。日本も、2007年5月に「アジア・ゲートウェイ構想」を策定しています。

４．改正パートタイム労働法が施行されます。
この法律は、パートタイム労働者に対し、「賃金、教育訓練、福利厚生などの待遇面」での差別を禁止する法律です。4月1日施行です。

５．後期高齢者医療制度がスタートします。
これは、75歳以上の「後期高齢者」を対象に、創設する医療制度です。高齢者の医療制度を効率化して医療費を抑制するのが狙いです。

６．「地下鉄副都心線」が6月に開業します。
埼玉県から都心を経由し、神奈川県にいたる広域的な鉄道ネットワークが完成します。都市高速鉄道13号の一環として、整備されたものです。

７．北海道洞爺湖サミットの開催
日本国が議長国となり、7月７日～9日に、北海道洞爺湖地域で開催されます。地域温暖化が主要議題になりそうです。

８．北京オリンピック
8月8日から24日まで、中国で初開催のオリンピックです。1988年のソウルオリンピック以来、20年ぶりのアジアでのオリンピックです。9657億元（約15兆5000億円）の経済効果があると言われています。中国は、環境汚染、知的財産権侵害、市民のマナーなどへの対策が迫られます。

９．新東京タワーが着工されます（東京都墨田区）
2011年の地上デジタル放送への完全移行に向け、建設されます。総建設費は約500億円です。2011年度に完成する予定です。電波塔としては世界一の610mの高さです。

１０．政府系金融機関を再編・新会社「日本政策金融公庫」が発足
小泉純一郎元首相が進めた改革の一環として発足するものです。政府系の金融機関を統廃合し、民営化し、スリム化するものです。統合した5機関の融資残高は約30兆円になります。日本政府投資銀行、商工組合中央金庫を民営化、公営企業金融公庫は解散、国民生活金融公庫、中小企業金融公庫、農林漁業金融公庫、沖縄振興開発金融公庫、国際協力銀行などが統合です。

１１．社会保険庁は10月中に解体です
ずさんな業務運営が批判された社会保険庁は、抜本的な組織改革により、廃止・解体です。10月に全国健康保険協会が発足します。2010年1月に年金部門を運営する「日本年金機構」が発足します。

１２．高速道が均一料金制から距離別料金制へ移行
秋には高速道路料金を利用距離に応じて徴収する仕組みとなります。

つづく

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