2008年ラックグループの経営方針
1.人材の育成(執行役員・部長・副部長の皆さん)
会社経営は「人」で決まると言われています。それもトップ一人で99.9%決まりだとも・・・。ですから私は、人間の器を大きくするために、日々努力を加えて40年間過ごしてきました。帝王学というものを学んでみますと、一番大事なことが「哲学」を持つということです。「哲学なき行動」はダメですね。
私は成和塾に入り、稲盛和夫という経営者・哲学者・教育者に接し、今日まで学びを深めてきました。京セラが急成長した京セラフィロソフィーを学びました。この哲学のポイントは、「世のため、人のためになることをする。人のためにならないことはやらない」ということです。そう、「正しい考え方」というやつですね。その上で、「感性なき知性はだめだ」ということも学びました。
誰が見ても正しいと思う感覚が「感性」です。真・善・美というのが感性です。そういうものをしっかり磨いて、会社を経営しなさいと学びました。さらに付け加えるならば、「労働なき富はダメ」ということも・・・。汗水流して得た富が、本当の宝なのです。以上の三つが帝王学の基本の哲学です。
三つの哲学の基本の他に、「福禄寿」の癖をつけなければなりません。「寿」は健康な生き方の癖、「福」とは人に敬われ、嫌われないで人を引っ張っていける人間関係学を身につける癖、「禄」は経済的にうまく自立する癖です。この三つの癖に加えて、「トップとしての正しい癖づけ」も大事です。現在、5人の執行役員は部長と副部長として部署長の仕事をしています。この人たちは部署のトップですから、「正しい哲学を持ち、正しい癖」をつけることがトップの一番の条件です。
二番目は、トップ業に命をかけることです。命をかけてやるということは、失敗したら、財産も地位も名誉も、すべて失う覚悟を持って事に当たることです。生命すら失くす気になってやることです。執行役員ではなくても、他の部長、副部長も同じ覚悟でビジネスに取り組んでください。三番目は、「成功の三条件」を満たすことです。その条件とは、「素直」、「勉強好き」、「プラス発想」の三つです。勉強とは知らないことを知ることです。
つづく
※記事へのご意見はこちら