世界各地で起こる温暖化による異常気象の増加で、多くの投資家が注目している「CO2排出権取引」が日本でもスタートする。
CO2排出権取引とは、2002年5月に京都で決議された気候変動に関する国際連合枠組条約で、京都議定書(きょうとぎていしょ・英: Kyoto Protocol)と呼ばれている。この京都議定書の条約に基づいた温暖化防止策の目玉として設定されたCO2排出権を、市場経済に導入した物が「CO2排出権取引」である。このCO2排出権取引が、ついに日本へ上陸した。
新興国ファンドで有名なキャピタル・パートナーズ証券が
国内初の個人投資家向け「CO2排出権取引セミナー」を開催
キャピタル・パートナーズ証券(本社・東京)は、排出権先物価格連動債券を販売するのにあたり、2008年1月12日からCO2排出権取引セミナーをスタートさせた。東京で開催されたセミナーには、実に400を超える投資家が参加しCO2排出権(商品名:ペンギン・フューチャー・ボンド)に関する情報を、真剣な眼差しで聞き入っていた。
そもそも「ペンギン・フューチャー・ボンド」とは、CO2の削減に経済的インセンティブの活用が最も効果的との見地から生まれた債権で、発行体はスウェーデン輸出信用銀行。英国のインターコンチネンタル取引所に上場されている、2008年12限月物(2008年から2012年の間にCO2換算で1トンの温室効果ガスを排出する権利)の排出権先物価格に連動している。現在、各国でCO2削減の努力がなされているものの、今なおCO2の排出量は増加中であることから、今後さらに注目を集める可能性の高い債券ともいえる。
環境保護と経済を見据えて
マスメディア等で話題となっている環境問題。人類が誕生してからわずか700万年で地球が壊滅的な打撃を受けてしまっている現在、少しでも環境問題に貢献できる人こそが、次の世代にバトンを渡す権利を持つと言える。そういった視点からも、このような商品の普及は歓迎されるべきではないだろうか。今後ますます深刻化される環境問題に、もはや無関心では避けられないのが実情だ。
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