区長の公費観光旅行、地元対策協議名目の接待、市長の私的理由による公務日程変更。福津市の疑惑はとどまるところを知らない。
税金を使っているという自覚が、ゼロとしか言いようのない状態ではないのだろうか。
先日は、浄化センター建設に伴う地元対策に、寿司盛り・鉢盛り・飲酒、果ては民宿での接待を行なっていたことを報じたが、今回は、し尿処理場に関する地元対策にも飲食費を支出していたことが判明した。
宗像市の曲区には、旧・宗像清掃施設組合(組合長は池浦順文福津市長)が運営する浄化センター(し尿処理場)が存在する。平成20年9月には操業停止の予定だったが、期限後も操業を続けざるを得ない状況である。
そのため、地元との協議・情報交換を行なうということになっている。
平成17年以降に限ってみれば、平成18年8月までに計6回、毎回4~5万円の予算で寿司や飲み物を購入していた。
それにしても、福津市は、「地元対策」の会議・協議を行なうたびに、寿司盛りが必要なのだろうか。
既報の公共下水道浄化センターは、福津市の単独事業であるため、福津市下水道課の予算が使われていたが、今回は「市長交際費」からの支出である。
し尿処理場は宗像市内に位置し、昭和54年4月竣工の施設である。宗像市と福間町のし尿処理を行なってきたが、使用期限が平成20年9月なのである。
一部事務組合である宗像清掃施設組合は、平成19年4月から、宗像地区下水道企業団・同消防組合・宗像自治振興組合などとともに統合され、「宗像地区事務組合」として改編されている。組合長は池浦順文福津市長である。
現在の「宗像地区事務組合」の事務局長(福津市からの出向)の話では、「飲食を伴う会議・協議については、市長交際費からの支出ということであり、私たちの権限の及ぶものではない。妥当かどうかについても申し上げられない」と難しい話が続く。つまり、池浦市長の判断で支出されたということでいいのか?と確認すると「そうです」と明快な答え。
福津市は、地元との難しい会議や協議に、恒常的に飲食物を提供しているということである。会議・協議の場所は、公民館かし尿処理場だったという。
今の時代状況に合致した手法かどうか、市民の判断に委ねるしかないが、福津市の税金の使い方を見ていると、特定の人たちへの、疑問を感じさせる支出が目立つのは確かである。
場合によっては、地域行政にゆがみを生じさせる可能性が、否定できないのではないだろうか。
さらに、市長交際費について検証してみよう。
つづく
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