今年7月、「北海道洞爺湖サミット」が開催される。そこで日本は「環境立国」としてリーダーシップを発揮することが求められている。
このように、「環境」への対策はどの業界でも課題となっており、各業界・企業ごとに様々な取り組みをしている。
ここではその一例として、JR九州の環境への取り組みについて見ていきたい。まずは概要を記述しておく必要があるだろう。
昨年、同社は「環境報告書2007」(06年度の実績)を発行した。地球温暖化防止に代表される地球環境の保全を経営上の重要な課題と位置づけ、基幹事業である鉄道事業を中心に取り組んでいる。
まず、温室効果ガス削減に向けての数値目標と実績を見てみよう。02年度策定の目標値は、1990年度を基準に2010年度までに(1)在来線の省エネ型車両の導入割合を60%にする、(2)エネルギー消費原単位(車両1両が1km走行するために必要なエネルギー)を6%削減することだった。06年度実績は(1)61.7%導入、(2)9%削減となっており、目標値は10年度を待たずして達成されている。
また、省エネ型車両の導入や省エネ型設備の導入、営業線の電化やパーク&ライドの推進、資源循環(切符のリサイクルなど)といった取り組みを行なっている。この他にも、安全・安定輸送、騒音対策、バリアフリー、ゴミ削減や屋上緑化など、きれいな環境を生み出すインフラ整備にも努めている。
つづく
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