西日本鉄道(株)が導入する非接触ICカード「nimoca(ニモカ)」が、バス乗降のスムーズ化につながるかどうかは、まだまだ、未知数なところがある。
おそらく、クレジット機能によるオートチャージ無しには、その利点を最大限に引き出すのは難しいのではないだろうか。
関西圏の鉄道事業者などが発行している「PiTaPa(ピタパ)」は、プリペイド(前払い)方式ではなく、ポストペイ(後払い)方式を採っている。クレジットカード機能を標準装備しているかたちだが、入会には審査が必要なため、申込から発行までに時間がかかる。
そのほか、18歳未満の顧客が申し込む場合は、まず、家計を共にする18歳以上の家族の誰かが入会し、口座を持っていることが前提となり、プリペイド方式よりも煩雑な手順を踏まなければならない。
バス利用者に限り、クレジット機能必須となれば、入会者数の爆発的な伸びは期待できない。ただ、そうすることで、バス乗降のスムーズ化は図れよう。バス事業の慢性的な問題を解決するか、初期発行枚数を伸ばすか、どちらをとるかは西日本鉄道の判断にゆだねるしかない。
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