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特別取材

「共育」が紡ぐ組織、そして社会(9) | 人生のエナジー
特別取材
2008年2月 7日 13:05

経営革新


 社長就任以降、父との二人三脚で経営に当たってきた氏は、方針をめぐりいくつかの「ぶつかり合い」を経験してきたと言う。それは大きくは「保守的」な考えと、氏の「アグレッシブ」な考えとのぶつかり合いであった。パートを含めれば50名を超す従業員をいかに満足に食べさせていくのか、お客をどう満足させていくのかの方法論の違いである。

高木氏は、シェルやエッソという元売りとの関係の中で、アメリカ流の合理的なマーケティング理論やセールスプロモーションを徹底的に教育されてきたという。いわゆる「地獄の訓練」も何度となく経験もしてきた。今後はセルフスタンドが急速に発展していくであろう業界の変化を見据えながら、店舗展開の方法やセールスのやり方を学び取っていった。先代の社長が築いてきた人間関係との摩擦も、話し合うことによって解決をしていく方法を選び取っていく以外に事業発展の道は残されていなかった。

 同業他社との苛烈な価格競争を勝ち抜いていくためには、人材育成のための教育が決定的な要素であることは言うまでもない。前述のように、アメリカ流の経営方針をもとに社員研修に力を注いでいくことになる。他社の研修を受けた社員が先生になり、部下の育成を行なうシステムや部下指導に3人のチームをつくり、チームで実績評価をするブラザー制を導入した。その結果、ガソリン販売と収益率の高い商品(車検・板金・塗装・中古車)販売を行うことにより、県下でもトップクラスの地位を達成するまでに成長することができた。

 これらを生みだした力は、社員に対して常に事業の方針を明確にしていったことにある、と氏は言う。毎年、経営方針書と計画書を作り上げ、目標達成にむけたプロセスを明示していくことにその鍵があるという。社員に対しても、財務状況を明らかにし、会社の状況をみんなが知る中で苦楽を共にしていくことが、前進のための大きな原動力であるということであろう。
 
   
[プロフィール]
高木 教光 (タカキ キョウコウ)                    
NPO法人 キャリア教育サポート 専務理事
九州産業大学 非常勤講師
1951年 福岡市博多区生まれ
1972年 九州産業大学 産業経営学部 卒業

NPO法人キャリア教育サポートを設立 地場企業の経営者と教育界の方々との連携を行い、青少年の健全育成と地場企業への就職支援事業、教育事業やイベントを開催 福岡地区の大学生の自立と 起業支援事業を行う。 


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