国土交通省は2008年末に、木造2階(いわゆる4号建築物)の確認審査を義務付けていたが、それを先送りする方針を決めた。
昨年の建築基準法改正で確認の厳格化によって、建設業界に混乱と不況を招いたことは度々報じてきたが、木造2階まで確認審査すれば、さらなる不況を招くことが業界では問題視されていた。
以前、jscaが建築構造士認定試験を中止したことで、人手不足が懸念されることを報じていた。また、木造2階の場合は単価が低いため、構造設計士が構造計算をやりたがらないという状況もあったため、もし確認審査が義務付けられていたら、今度はこちらの着工件数が激減していたことは想像に難くない。
世論を受けて方針を変えたということで、国交省の敗北宣言とも看て取れる。ともかく、これ以上の不況を招かずに済みそうである。
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