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特別取材

環境と新エネルギー(13) | 九電の光と影
特別取材
2008年2月15日 09:50

 政府はもちろん、その他の新エネルギーについても推進の基本方針を確定している。太陽光発電については、太陽光発電は、他の電源と比較し、技術革新の余地が大きく、需要の創出による大幅な価格低減・普及拡大が見込まれるという評価をし、風力発電、水力発電、地熱発電と比較し、地域的な偏在の度合いも小さいとしている。

 こうしたことから、海外においては、固定価格買取制度のみならず、RPS制度においても、太陽光発電を優遇する措置を講ずる例がみられる。
1.米国
1)kWh あたりのRPS証書発行に関し、太陽光発電を優遇
メリーランド州(2倍)、ペンシルバニア州(2倍)、ネバダ州(2.4 倍)、ニューメキシコ州(風力・水力発電の3倍)
2) 目標量のうち、太陽光発電につき、別途導入比率を設定
アリゾナ州、ニュージャージー州、ネバダ州、ペンシルバニア州

2.イタリア
RPS 制度とは別枠で、太陽光発電についてのみ固定価格買取制度を導入。

 さらに、太陽光発電産業は、現時点で、我が国企業が世界の太陽電池生産の約半分を占める等、競争力を有する他、関連産業の裾野が広く、雇用創出効果が高いなど、産業政策の観点からも重要である。

 しかし、RPS法においては、現状では、対象となる新エネルギー等電気の種類毎の差異を考慮しない制度設計となっており、電気事業者の電源選択の自由を認めるという長所がある一方、現時点では発電コストが相対的に高いが、今後、導入を促進すべき太陽光発電について、現状のRPS法の運用のままでは、その導入促進の将来可能性が閉ざされるおそれがある。

 


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