自己破産申請を手続きの始まった(株)蒲正の債権者の全容が明らかになったが、地場の練り物、豆腐、納豆などの中小メーカーが多数引っ掛かっており、影響が気になる。
データマックスが入手した債権者名簿によると、負債額100万円以上の一般債権者は72社あり、三井食品や紀文食品、一正蒲鉾など一部の大手を除くとほとんどが九州地場の中小零細日配メーカー。
上位債権者では佐賀県の馬郡蒲鉾(株)と豆腐の(株)丸山商店がそれぞれ約1,300万円、同1,200万円引っ掛かったのが目に付く(丸山商店は相殺あり)。
損害が大きくなったのは、年末商戦用に納品したのが響いたと見られる。
餃子業者などは中国製冷凍餃子の中毒事件で売上が大きく落ち込んでいる上、不良債権を抱え込みダブルパンチになった。
関係者の話では、蒲正は昨年12月初めごろ、大口取引先の債権(売掛金)を第3者に譲渡していた。
資金繰りのためと見られるが、譲渡先は同業者といわれ、商道徳上釈然としない印象は拭えない。
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