またしても公費で居酒屋飲食 もちろん首長・池浦氏も参加
不適切な公金支出が続々と明らかになる福津市で、首をかしげざるを得ない旅行・飲食の実態がまたひとつ浮かび上がった。
福津市が誕生(平成17年1月、福間町と津屋崎町が合併)する直前の平成16年10月、福井県福井市で行われた、まちづくりの全国交流大会に、旧福間町と「福間町まちづくり協議会連合会」が参加した。この折、同連合会一行の旅費を、公務員並の扱いにして差額精算をしなかったことに加え、宿泊先ホテルとは別の「居酒屋」に場所を移し、飲食をしていたもの。
さらに、この「居酒屋飲食」には、当初予定にはなかった池浦順文町長(現・福津市長)が参加していたことも明らかとなった。
「福間町まちづくり協議会連合会」は、旧福間町時代、5小学校区の、わがまちづくりの協議会役員で構成された任意団体であるという。つまり、一般市民としての扱いになる。
参加者の中には先に公費による観光・温泉旅行を厳しく指摘された「区長」もいるが、同連合会が任意団体であることから、公務員とは見なされない。
しかし、旅費は交通費以外のいわゆる「宿泊費」を職員や議員と同じ1万5千円に設定、参加者9名に参加旅費として1人当たり72,640円が渡されていた。
宿泊日1万5千円に対し、実際に泊まったのは「ビジネスホテル」。当然、差額が発生する。
その差額分は居酒屋飲食に回されたという。
しかも、1万5千円の宿泊費とは別に、2千円の日当まで支払われている。
福津市の担当課によると、一般市民に対する旅費等に関する規程がないまま、職員と同じ扱いをしたとしている。
つまり、投げ渡しの精算無しである。
福間町は、よほど裕福な財政状況にあったのだろう。(もちろん、津屋崎町と合併して、福津市になった現在も、旅費規程は旧町時代と変わらず差額精算無し、県庁より高い宿泊費支出が続いている。)
市長・職員・区長・議員と、福津市の公務員の肩書きを持つ人たちは、税金についての認識が鈍いのではないか。
これでは、納税者である一般市民はたまったものではないだろう。福井県まで郷土の紹介に行くことは悪いことではあるまい。
しかし、そこには税金を使って参加するという自覚と節度が必要である。
また、2町合併を控え、市長選に向けて着々と準備が進んでいたこの時期に、公費で居酒屋飲食をした上、そこに現職町長とはいえ、市長選立候補予定の池浦氏が参加し、ともに酒を酌み交わしたとしたら、あらぬ疑いを招きかねないことも考慮すべきである。
いずれにしても、福津市は、同規模の自治体と比較しても公費支出の基準が無いに等しい。
議会の無能が招いた事態でもあろう。猛省を促すというより、現状をさらけ出し、市長・議会ともに、市民の審判を受け直すことを提言する。
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