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No.009┃(株)コンダクト地域再生グループ 和田克之 氏 | 福岡への提言200人
特別取材
2008年2月19日 13:02

北九州の地域性を検証し、成果物を出す

 株式会社コンダクト地域再生グループ(本社・北九州市)を率いる38歳の和田克之代表取締役は、独身で強烈な個性の持ち主である。身を乗り出し、熱っぽく早口で語る。あふれるような思いがあるのだろう、それが周囲の人たちをひきつけてやまない。カリスマで北九州を代表する若手経営者である。

「かつて北九州は人口や産業においても福岡を上回っていた。博多の中洲よりも小倉に遊びに行こうという時代があった。それがいつしか逆転し、福岡に地下鉄が出来、よかトピアが開催されたころから加速度的に差が開いていった。福岡に対抗意識を燃やした時代もあったが、今はもう勝てないという認識が定着してしまった。そんな北九州の中でどう生きていくのか。それは北九州という地域性を売る以外にはない。地産地消や地域のソフトが大事だ」と説く。

 関門特別市という構想を和田代表は持っている。北九州と下関は昔から一つの経済圏をつくってきた。これを中心に西は遠賀川まで、南は中津、西は山口県の萩・長門や宇部・小野田あたりまでを区域とする人口200万人ほどの特別市だ。ここを本州、九州、四国はもとより、韓国、中国など東アジア各地を結ぶ陸海空の交通の要、東アジア・ゲートウェイの拠点都市とする。江戸時代は下関は北前船の拠点、近代は、門司が大陸への玄関口だった歴史があり、その復活版でもある。


企業経営もマクロからミクロへ絶えず検証していく

 「新しい北九州空港は24時間空港として、この構想の中ではじめて生きてくる。制約の多い福岡空港は廃止して北九州空港を使えばよい。モノレールを空港に直結し、新幹線に結べばアクセスは解決する。北九州や福岡という立場に固執しないで、九州、日本、アジアの中で地域の特性を生かしてどう生きていくかが大事だ。マクロからミクロを考えていくべきだ」昨年は母校の九州共立大学で寄付口座を開設。自らも講師として教壇に立ったこともあり、分析は鋭く、深く、そしておもしろい。

 同社は平成6年の設立。北九州を拠点に老朽化や不良債権になったビルやマンションを買収し、地域にふさわしいビルに建て替えて活性化を図る再生ビジネスを進めてきた。現在はインベストメント事業と不動産ソリューション事業の二本立てで、事業の幅は広がっている。昨年度の売上は31億円。今期は中間期(5月)で売上62億円、経常利益8億円。

 今期は分譲・賃貸マンション、商業ビルなど20棟を建設する予定。特に賃貸マンションには力を入れ、福岡で6棟、東京で3棟を開発する。分譲マンションは北九州市八幡西区折尾3丁目、大牟田市新栄町、鹿児島市城南町と薬師2丁目、熊本市鍛冶屋町にそれぞれ建設中。今後九州全域と中国・四国地域に進出を予定している。

 企業経営もマクロからミクロを見る。5年後1000億円の売上を目標に据える。そのために東京進出を果たし、福岡、下関、鹿児島、熊本の計5か所に進出した。社内体制もS&Pの日本SME格付けで二年連続「a」を取得したほか、ISO9001、ISO14001、Pマークの3つを同時に取得等内部統制の整備に力を注いできた。来期はCSR経営に取り組み社会に認められた企業を目指す。


[プロフィール]
和田克之(わだかつゆき)
1969年2月27日、山口県下関市生まれ。
北九州共立大学卒業。証券会社勤務を経て94年に25歳で株式会社コンダクト地域再生グループを起業。
現在、北九州市立大学大学院マネジメント研究科の学生としてMBA取得を目指す。
趣味はスキューバダイビング、スキー、企業検証など。

株式会社コンダクト地域再生グループ
住所:北九州市小倉北区浅野2-17-38
電話:093-513-3338
URL:http://www.e-conduct.co.jp


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