子供達に夢を与える地元福岡プロスポーツチームへ
子供たちがプロに憧れをもつ環境を
2007年6月、日本プロバスケットボールリーグ「ライジング福岡」の球団代表に就任した山本華世氏。現在もテレビ、ラジオなどでタレントとして活躍する同氏の球団代表就任は、注目度も高く多くのメディアで報じられた。
国内のプロスポーツとしては、まだメジャーとは言いがたいプロバスケットリーグ。多忙な本業の中、その球団代表を引き受ける経緯には、同氏のバスケットへの強い思いがあった。
山本氏自身、小学校4年生からバスケットを始め、中村学園女子高等学校バスケット部時代ではインターハイ、国体出場を2年連続経験するなど、バスケットというスポーツと共に過ごして来た。そういう経緯から、球団代表の依頼もあり、悩んだ末に、無報酬でならばという条件で受けることを決意するに至った。
福岡県は小学生のミニバスケット加盟団体数が全国でもトップクラスであり、全国的にもレベルは非常に高く、また、その土壌からも中学、高校生の全国大会において日本一になるチームがあるほどである。バスケットというスポーツにおいては非常に恵まれた環境だと言える。
しかし、これだけの好条件を持ち合わせているにもかかわらず、決して露出が多いスポーツであるとは言えないのが現状である。これだけの高いレベルを持ち合わせた子供達が育っていながら、プロスポーツに対して憧れを持つ環境がこの福岡に無いことから、同氏は、プロの選手と子供達がふれあいプロスポーツに夢を持ってもらいたいと思ったことも、球団代表を受けた要因の一つである。
県民の盛り上がりがプロに成熟をもたらす
ライジング福岡は、現在外国人選手5名を含め、13人の選手が登録されている。10月30日、31日には、プロリーグ開幕戦でもある初戦を地元福岡で開催し、現在活躍中である。同チームが加盟するbjリーグは、現在加盟チーム総数が10チームあり、独立採算制で運営を行なっている。
地元福岡を中心に各種メディアで取り上げられ、地域への認知も高まっており、初戦を観客動員2,400名と満員での好スタートで幕を開けた。ハーフタイムでは、チアリーディングチームRFCや様々なエンターティメントを含め、音と照明、そして映像のまるでライブのような一体感を持つ演出で試合を盛り上げ、観客と共にシーンを作り上げていこうとする努力がうかがえる。
チーム運営面においては、現在地場中小企業による支援が少しずつ増え始めている。同氏の支援賛同の広報活動を始め、選手達の県民へのバスケット教室やイベント開催などにより徐々に浸透してきている。また、同氏は「県民が支えるプロスポーツ球団」という点に非常に注力している。
地元プロスポーツがシーンとして成熟していくには、県民が盛り上がっていくことが非常に重要なのである。同氏も、野球ではソフトバンクホークス、サッカーではアビスパ福岡と、地元プロスポーツが市民の支持によって作り上げられていく所を目の当たりにしており、本業以外の時間を殆ど代表としての活動や、様々な方面への広報活動にあてている。
一から作り上げている福岡プロバスケットリーグシーン。バスケットを通じて子供達に夢や希望を与え、野球、サッカーに続く地元福岡のプロスポーツシーンの一端を担う成長が期待される。
[プロフィール]
山本 華世(やまもと かよ)
昭和39年、福岡市生まれ。中村学園短期大学卒業。大学ではバスケットボール国体代表。1990年KBCラジオ「BayStation」パーソナリティー。KBCテレビ福岡県酪農協会広報番組パーソナリティー、1993年KBCテレビ「山本かよの妊娠日記」で日本民間放送連盟・テレビ部門賞最優秀賞を受賞する。その後、1996年世界エイズデー・総合司会。現在、テレビ・ラジオ出演、講演会、司会など幅広く活躍中。
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