積水ハウスは、3月3日に発表した中期経営計画の中で、今後初めて住宅を取得する一次取得者を対象とした戸建て住宅の新商品を、地方限定で今年の夏ごろまでに発売する方針であることを明らかにした。同社の従来の戸建価格より2割程度安くする予定。
戸建市場での苦戦の中で、地場の住宅会社や工務店の人気が根強い地域でのシェア拡大が狙いで、構造は鉄骨造として、住宅性能表示制度の主要項目で最高等級を実現しながら、建物の形の簡素化などによって価格を抑えることに成功している。
従来、同社の戸建て住宅の平均的な価格は、約3,100万円なのに対して、新商品の価格は2,500万円程度に落ち着く予定。
これにより、一次取得者の顧客拡大に結びつけ、需要の掘り起しにより、年間売上高1,000億円規模の商品にする計画。
このほか、中期経営計画の中で、住宅展示場を約480カ所と一割以上減らすことで、コストダウンを図り、人員では事務管理部門の人員削減を検討する一方で、営業系や技術系の社員は増強していく方針。
また、同日に発表した決算短信によると、同社の08年1月期の売上高は前期比0.1%増の約1兆5,978億円、純利益は3.7%減の約604億円で、中期経営計画の最終年度となる11年1月期には、売上高1兆8,500億円、純利益700億円の計上を目指している。
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