福岡市は政令指定都市である。従って行政単位として、市の下に「区」というものがある。一市民としては、健康保険や住民票の発行などの窓口としか認識していない部分もあるかもしれない。しかし、意外なことに、この「最も身近な行政」は、実にいろいろな施策、試みを行なっている。知っているようで知らなかった「区政」の核心に迫る、「区長インタビュー」第一弾は、浜崎中央区長である。
浜崎真人中央区長(その1)
本日はよろしくお願いします。浜崎区長は、就任されて何年目になりますか。
浜崎:
2年目です。地域には、本当にいろんな人がいますし、私自身が「はっ」とさせられるときもありますし、勉強になりますね。
中央区と言っても、14校区あり、それぞれ自治協議会があり、それぞれ「顔」が違いますし、特徴がありますね。一番身近な行政ですし「区政」は行政の最前線で、非常に楽しくお付き合いさせていただいております。
一般的な感覚だと、区役所というのは、いわゆる行政上の「手続き」の窓口のような印象がありますが、その他の部分については、「区政」はどのような権限をもっているのでしょうか。
浜崎:
区役所に来て思うことは、区民のみなさんのニーズに応えられるような権限なり財源は十分に下りてきている、ということですね。ただ、保険福祉費というような「令達予算」というものもありまして、融通が利かないものもありますが。
区民のニーズとしてはどのようなものがありますか。
浜崎:
中央区は九州の中心地である天神を抱えてますから、「にぎわい」を重視しておりますが、一方で大勢の方が街にやってきます。そうなると、放置自転車の問題や交通安全の問題もある、残念なことに軽犯罪が福岡で一番多かったりなど、これらへの対応がどうしても必要になります。
例えば、中央区を歩いてもらえればわかると思いますが、狭い道路でも極力、歩道を造るようにしています。たとえ、5mの道路であっても、地域の方と協議した上で設置するようにしています。歩道を付けるともちろん、道路は狭くなるんですが、歩行者の安全を第一に考える「成熟したまちづくり」が出来ていると思います。
つづく
編集:日下部晃志
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