お役所の計画を住民に押しつけるのではなく、あくまで、「住民が主体」であると。
まち作りの主体として「We love 天神協議会」がありますが、理事として参画していますし、課長クラスが幹事として入り、職員も事務局次長として入っています。毎月1回の「クリーンデイ」とか「押しチャリ」とか「落書き消し」など、街の安心安全やイメージアップを、役所だけではなくて企業の方、地域の方と一緒にやっていくという形になっていると思います。
親富孝通りなどの繁華街では、夜間パトロールが実施されています。あそこは舞鶴校区ですが、あくまで自治協議会が主体です。
他にも「天神西通り発展会」というものがあって放置自転車の問題やキャッチセールスへの対処など、地域の皆さんが取り組まれている。そこに、私たちも参加しています。
地域住民は、行政頼み、行政ありきではなくて「まち作りはまずは自分たちで」という意識を強くもっていらっしゃる。
行政と区民が「協働」して行うまち作りが、理想の形ですね。
天神地区では、旧岩田屋本館にパルコが進出するなどますます商業施設が充実しています。この点について、区役所が関わっている部分はありますか。
区役所のまち作りの特徴は「ソフト系」と言えます。区画整理や建物の容積率を云々するというような「ハード系」ではありません。
例えば、「天神ピクニック」という試みをやっています。車道を歩行者優先にして、オープンカフェをオープンする。期間限定ですが、銀座の歩行者天国のような一種の社会実験です。実験の結果は、評価・検証を行い、今後の恒久的な実施を目指して行きます。各施策については、現在策定中の「まちづくりガイドライン」に反映させることになります。
また、「フリンジパーキング」も行っています。天神周辺の指定駐車場の利用者に、天神までの往復バス無料券を配布し、さらに天神地区の百貨店で買い物いただいた方は、駐車料金が5時間分無料になる。そして、都心部に車をなるべく入れないようにしようという社会実験ですね。
ただ、まだまだ広く知られていないのが現状です。もっとPRしていかなければなりませんね。
つづく
編集:日下部晃志
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