先日、JR東日本がバイオディーゼル燃料(BDF)でのバス運行実験を開始したと発表したが、西日本鉄道(株)では、これに先立って昨年より、同様の試験を始めている。当初の発表によると、試験完了日は3月15日。
BDFは、化石燃料と比べて、排出される二酸化炭素や有害物質が少ないとされている。最大の特徴は、“生産可能な”燃料という点だろう。
これまでBDFは、エンジンへの負荷が高いということから、利用拡大にいたっていなかった。しかし、昨年3月の規則の改正で、規格を満たしたBDFの5%混合が問題ないと認められ、各社で運用実験が進んでいる。
JR東日本は、同社グループのホテルから排出される廃油をBDFへと精製するとしているが、西鉄は、ひまわりからバージン油を抽出し、それをBDFへと精製する。これは、成分にばらつきの無いBDFを精製することで、エンジンへの負荷を最小限に抑える効果を期待したもの。
実用化できるか否かに関して焦点になってくるのは、コストの問題。ただ、原油高の高騰による今期のコスト増は20億円と試算されており、高騰がBDF採用のハードルを下げていると言えなくも無い。
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