地域の人材を活かすことについて何か施策があればお聞かせ下さい。
浜崎:
まちづくりは、画一的な計画さえあればできるというものではありません。やはり「人」が重要ですが、地域の担い手不足をいかに解消するかが課題です。そこで、NPOふくおかさんとタイアップして「地域生きがい創造塾」を企画しました。
これまで「組織人」「企業人」として働いてきたみなさんに今度は「地域人」として、ボランティア活動やコミュニティビジネスに携わっていただくためのきっかけとネットワークを作る試みです。参加者は60代の方が多いですが、80代の方もいらっしゃいました。
8回シリーズで、「地域活動」や「地域課題」についての講義や夏祭りの取材、地域活動のインターンを実施してもらいました。
かなり実践的な内容で、イベントのチラシをもらってきて、スポンサーがどれくらいついているのか、広告料はいくらもらっているか、運営はどのようにやっているか、など体験していただきました。
来年度についても予算をとってありますので、第二期生についてもやります。こうして続けていけば卒塾生とのネットワークがだんだんと広がっていくと思います。
ほかにも公民館でのサークル活動が盛んですが、これも重要な役割があります。過去2回アンケート調査をしたのですが、サークル活動に参加されている方で、現在地域作りに協力していると答えた方は43%、協力した経験があると答えた方は26%もありました。
そして協力して何がよかったかというと「人とふれあえた」「楽しかった」という意見が多くありました。地域の方はやはり、地域作りに参画することを求めてあるのだな、ということがわかります。
中央区は、人口の入れ替わりが多いそうですが、福岡以外から来られた新住
民の方はなかなか地域作りに参加することは難しいと思いますが、いかがでしょう。
浜崎:
ところが、そうでもありません。宮崎から出てきた人なのですが、子ども達のために故郷づくりをしたいと一生懸命取り組まれている方もいますし、広島から来た方ですが、公民館のホスピタリティーに感激して、地域活動に熱心に取り組むようになったという方もいます。
やはり、住んでみて、福岡のよさを知っていただければ、地域づくりに参画していただけるものだなあ、と思います。あとは、「きっかけ」をどう提供できるかですね。
つづく
編集・構成:日下部晃志
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