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特別取材

No.017┃株式会社石村萬盛堂代表取締役社長 石村僐悟 氏 | 福岡への提言200人
特別取材
2008年3月18日 11:32

子どもたちの将来のために


経営者の立場からの教育問題への取り組み

 博多を代表する石村萬盛堂の「鶴乃子」は皇室への献上品でもあり、日本を代表する和菓子だ。一方、今や当たり前の習慣となったホワイトデーは同社のキャンペーンから始まった。

 そんな伝統の継承と斬新なアイデアの展開で常に業界をリードしてきた石村氏。その石村氏は経営者の立場から教育問題に取り組むと云う別の顔を持っている。福岡市の教育委員を長年勤めた経歴を持ち、福岡県青少年アンビシャス運動では運動推進委員会委員を勤めるなどして、教育界へ意義ある提言を続けている。

 石村萬盛堂のホームページに「守破離」と云う言葉が見える。「守」は先人の型を深く学び、「破」はその上で、その型を打ち破り自分の芸風を固め、先人から「離」れると云う芸事の世界に古くから伝わる奥義を極める上での心づもりを説く言葉だ。自社の菓子作りの哲学を語る言葉としての「守破離」は、混迷する教育界への石村氏の提言ともなっている。


「守破離」の人間形成と感動を呼ぶ教育

「小中学校では、個性教育の前に、子どもたちに基本となる規律、規則を確り教える必要があります。同時にそれは忍耐力を養う貴重な人格形成の時期でもあります」
 と訴える石村氏。また
「規律、規則を忘れた個性はわがままでしかありません。規律、規則に準じて生活を行う公的な素養を持つ人格にこそ本物の個性が育ちますし、そのような人としての基本を体得する所から独り立ちは始まるのではないでしょうか」
 とも言う。

 先人の知恵としての規律、規則を学び人格を形成した上で個性が育ち、独り立ちができると云うのはまさに先人の型を学び、そこから自分を固め、先人から離れて独立すると云う「守破離」の精神が説く所だ。

 一方、困難を克服した後、手にする感動の素晴らしさを子どもたちに伝える仕掛けが教育の場で必要だが、学校現場が萎縮してしまい、現状では、それができていないと憂慮する。そういう点から社会貢献活動を通して子どもたちに学んでもらおうと推進されている福岡県青少年アンビシャス運動に協力しているが、特別顧問を勤める社団法人中小企業経営者協会では「福岡市民教育賞」を設け子ども達に夢と感動を与える事業を行う個人や事業体を毎年表彰して来ている。

 今年は高校の全国合奏コンクールで優秀賞を取り、チャリティーコンサートを行うなどの指導を行った実績を持つ教員や障害児の家族への側面支援や教員養成を手がけるNPOなどに賞を与えた。福岡市の教育委員を勤めていた時には教科書採択の折、問題となった歴史、公民の教科書については全社の教科書の内容をくまなく研究したと云う石村氏、教育問題に賭ける情熱は並大抵のものいではない。

 全国に展開する石村萬盛堂の店舗で接客に立つ社員の皆さんはいずれも気持ちがいい。これも、経営者としての手腕と同時に教育者としての側面を持つ石村社長ならではの訓育が社内に行き届いているからに他ならない。
 
 
[プロフィール] 
石村 僐悟 (いしむら ぜんご)
株式会社石村萬盛堂 代表取締役社長

昭和42年 福岡県立修猷館高校卒業
昭和46年 東京大学経済学部卒業
昭和46年11月 (株)石村萬盛堂入社
昭和54年12月 (株)石村萬盛堂代表取締役社長就任
          (株)イシムラ代表取締役社長就任

会社住所:福岡市博多区須崎2-1
電話:092-291-2225
URL:http://www.ishimura.co.jp


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