2011年春の九州新幹線の全線開通や新博多駅ビルの開業を見据え、同駅一帯の地域づくりを進める関係者組織「博多駅地区まちづくり推進組織準備会」が昨年組織されましたね。
遠藤:
企業さんだけでなく、行政も入っていますし、関係校区の自治協議会の会長さんにも入っていただいています。正式名称はどうなるかはまだわかりませんが、博多駅中心に東西約1.5キロ、南北約1キロの範囲を対象に、楽しくにぎわいがあり、安心・安全・快適な街づくりに取り組むことになっています。
ただ、やはり行政の仕事として、最も大事なのは、市民の安心安全を守ることです。大きなところは、浸水対策です。御笠川については、板付橋の上流までほぼ「御笠川河川激甚災害対策特別緊急事業」は完了しています。平成15年の6.29水害時の流量が流れるように河幅を拡げたので、御笠川からの氾濫については恐らく大丈夫だろうと思います。
それから、中洲地区の事業者、各種団体、警察、自治体からなる「安心安全まちづくり協議会」が一昨年出来て、中洲に、防犯用の監視カメラの設置を進めていますし、客引き防止条例に基づいて、取り締まりも強化しています。中洲の風景も随分変わりましたし、悪質な客引きも見かけなくなりました。
また、博多区は、空港、港、新幹線の駅があるという交通の要衝という特性をもっています。そのため、人やモノが沢山入ってくる。しかし、いいものばかりが入ってくるとは限りません。伝染病などの目には見えないモノも入ってくる可能性があります。行政として声高に言うことはありませんけども、保健所などは検疫所と定期的に協議・連携をするようにしていますし、博多区は市内7区のなかでも最前線という危機管理意識をもってやっています。ほかに、ライフラインを担当している官公庁や企業、区役所、水道局、消防署、3警察署(博多署、臨港署、空港署)、JR九州、JR西日本、西鉄、九電、西部ガス、税務署のトップが集まって定期的に協議するようにしています。
編集・構成:日下部晃志
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