子どもたちの未来のために21世紀空港を作ろう!
3月14日に福岡市天神のNTT夢天神ホールにおいて博多21の会主催のシンポジユム「福岡の将来と福岡空港」が開催された。
242名の収容人員を有する会場は立ち見がでるほどの参加者で埋まり、前半の基調講演と後半のパネルディスカッションが行なわれた。
九州電工の代表取締役社長で新福岡空港促進協議会幹事長を勤める橋田紘一氏が基調講演を行ない、福岡空港の現状報告や、現在、国・県と福岡市が行なう福岡空港の総合的な調査に係るパブリックインボルメント・ステップ3で上げられている、福岡空港の混雑対策案の比較検討を行なった。
現在、ステップ3では、第2滑走路増設案である現空港拡張案と新空港建設案が上げられているが、橋田氏は、第2滑走路増設による現空港拡張案では、需要予測を低く見積もっても結局は増大する離発着回数に追いつかないとした。
また、新空港を新宮沖や志賀島・奈多沖に建設した場合の地元経済界の負担額を約600億円と見積もり、その負担についての覚悟を地元が行ない話を進める決意が必要とも訴えた。
後半のパネルディスカッションは、石村萬盛堂代表取締役社長で博多21の会ファウンダーの石村善悟氏のコーデュネーターで議論が進められた。
石村氏は、「子どもたちの未来のために21世紀空港を作ろう!」という、今回のシンポジウムのサブタイトルを念頭に議論をと発言したうえで、空港をどうするかと言う以前に、今後も福岡という街を継続して発展させていくのか、それともある程度停滞した状態で街づくりを考えていくのか、そこから福岡市民は考えるべきだ、と述べた。
パネリストとして、中部国際空港建設に民間の立場から関わった(株)日本空港コンサルタンツ取締役・佐藤充弘氏、弁護士で上海に事務所を有する上野光典氏、(株)久原本家代表取締役社長で博多21の会会長の河邊哲司氏の3名に基調講演を行なった橋田氏が加わった。
上野光典氏は、上海~福岡間の行き来の経験から、24時間運用可能な空港が必要となどと、交流が活発化するアジアにおける福岡空港の位置という観点から意見を述べた。また、河邊哲司氏は需要は創造するものとして、基幹インフラとしての新福岡空港建設を強く訴えた。
※記事へのご意見はこちら