出張の航空券をカードで購入! カード決済の目的は何か(2)
秘書課の回答概要は以下のようなものであった。
「確認したところ、カードは市長個人のものということだった。出張費については、全職員同じなのだが、出張に行く職員が10営業日前までに出張費を請求すれば、出張前日に概算払いとしてその職員の口座に振り込まれることになっている。その後、航空券を現金で購入するかカードで購入するかは、その職員の判断に任せている」
では、カードで航空券を購入し、ポイントが加算された場合、そのポイントはどうなるのか。その点については、以下のように答えた。
「カードで購入するかどうかについては、職員個人の裁量に任せている。そのためカードにポイントが加算されたとしても、それも個人の裁量に任せるもので、市としても規定は設けていない」。
つまり、税金で支払われる公務出張の航空券代を、カードで決済してポイントやマイルが加算されれば、出張に行く市長は、税金で丸儲け、ということなのである。
ポイントやマイルを使って何らかの利得を得れば、その時点で福岡市からの「贈与」となることも記しておきたい。
今回の場合、カードが吉田市長個人のものだったということで、加算されるポイントやマイルは吉田市長自身のものということは明白である。
税金を使って出張に行けば行くほど、市長個人の「税金が生み出す利益」が増え続ける、そうしたことが野放しでいいのだろうか。
福岡市は、「会計監査院と法務省以外の多くの省庁では個人の裁量に任せているので、福岡市も個人の裁量に任せている」と言うが、だからといって市民が納得するわけではなかろう。こういったことにまで市民が目を光らせねばならないかと考えると、怒りを通りこして呆れてしまう。
市役所のコンプライアンス向上も重要だろうが、トップに立つ市長のコンプライアンス向上も、福岡市には必要だろう。
ところで、この問題にはまだ疑問が残っている。
つづく