Q:こちらでの生活がもう18年になる貞包社長は他の都市と比べて北九州のいいとこと問題点の両方が見えてくるのではないでしょうか。
貞包:
北九州に住んでいる方は北九州が住み易い街だと思っている場合が多いと思います。しかし対外的には、発砲事件があったりあまりいいイメージで伝わっていないのが残念ですね。また福岡と比べて人口が減少し、経済の活気が ないという原因ももっと考えなければならないでしょうね。
先日の「にぎわいづくり大発会」に参加したような多くの元気のある方々のエネルギーを、具体的に街の元気になる仕組みとして創っていかなければならないと思います。
またいろいろな地域のいろいろな団体が別々の活動していますが、もっと交流を深めて成功例を学び、活かしていくことも必要だと思います。
私も八幡西区の金山川沿いに毎年秋、畳4畳ほどの絵を飾るボランティアをしています。百枚近い作品が川に沿って並ぶのは壮観ですよ。全国から絵を募集したり、小さなエリアのイベントからもっと北九州全体に、全国にこうしたイベントを通して北九州の良さを知ってもらいたいと思います。
Q:どうしたらもっと北九州がいい街になり、もっといいイメージが発信できるでしょうか?
貞包:
にぎわいづくり懇話会のメンバーの中には、「北九州を歩いて楽しい街にしよう!」という方もいます。
それぞれの地域の魅力を発掘した上で、きちんと案内板を作って表示する。それも海外からの訪問者のことを考えて、英語やハングル、中国語も入れて。
私自身としては地元の黒崎のまちづくりが心配ですね。高齢者向けの住宅を駅近くの歩ける地域に作り、街の中心部は公共交通以外は乗り入れ禁止にしてコンパクトシティとして再生させることなども考えられると思うのです。
そうすれば地域の商店街にもお客が戻ってくる。黒崎の商店街の店主が店を閉めて大きなショッピングセンターに働きに出ざるを得ない、そうした流れに早く手を打ちたいですね。
Q:北九州をどのような街にしたいですか。
貞包:
私は仕事柄、「どんな人でも移動するのに便利な街」にしたいですね。怪我をしたり、入院したりして高齢者や障害者の苦労が分るのですが、夜間だとか、介護が必要な方が安心して低料金で移動できるシステムを提供できれば、少しでも住み易い街になると思います。
介護タクシーも遠賀・北九州が発祥の地ですので、いろいろ国の制度もありますが、北九州としてその運用により柔軟性を持たせていただいたり、独自の制度の導入なり、考えていただくとありがたいですね。
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