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コダマの核心

餃子食品テロは生活・ビジネス根幹を揺さぶる 究極の対策は
コダマの核心
2008年4月15日 14:05

4月11日食品テロシンポ終えて

 国連DENTET/TIPSと弊社共催による『食品テロから企業から守る』「食シンポ」を4月11日に開催したが、参加者が550名に達した。関係者の関心が高かったことと「いつ我が社に襲いかかるかも」という不安感を抱いている企業が多いかを知っただけでも主催者側として非常に参考になった。これだけの参加者が集まっただけでも「開催した目的が達成できた」と満足している(シンポ報告は『ネットIB』を参照されたし)。

 国連アジア太平洋特別親善大使明川文保氏と餃子問題を議論していく中で「これは単なる工場での衛生管理の問題ではないな。怨嗟という意図がある。これが日常茶飯事起きる」と感じ取った。言葉を変えれば『食品テロ』の一形態なのだ。今回の企画に全面的に賛同してくれたある企業も過去、労働問題のトラブルから「やらせ異物混入事件」に発展した苦い経験がある。「企業にとって死活問題だからこそ警告を発する場が必要。また生活者にとっても深刻な問題だ」と痛感し今回のシンポジュームを企画した次第だ。


生活者も根源的な生活スタイルの転換が問われる

 我々は便宜な生活に温々しすぎてきた嫌いがある。極限の綺麗さ=ウォシュレットに快感の恩恵を浴びていた筆者は「肛門のところが元々、抗菌作用のある酸性であったのがアルカリになっている。危険!!」というレポート読んだ。すぐにウォシュレット利用を即座に止めた。生活者はこれと同じ決断が迫られている。冷凍食品の依る料理時間を省略できる安易な食生活にオサラバできるかという選択が突きつけられているのだ。

 しかし物は考えようである。これを機会に発想の転換をすれば良い。冷凍食品に頼らなくて良い食生活に戻ろう。さらに発展して食材を自分で選び自前の料理で食事をする習慣を身につけることだ。加えること週末は借りた土地、自前の土地で園芸収穫できるライフスタイルを確立したらどうだろうか。自分の食の健康管理のためにはそこまで拘りが必要なのかもしれない。チャンスだ。

 日本の社会は過去の経験で考えられない事件が起きている。身内の殺し合いである。親が子を殺し子が親を殺す。一年に一度の稀有なケースではない。毎日のように新聞紙上、TV上で賑わす。「この事件の裏には食育の問題がある」と指摘する専門家の存在があることは事実だ。要は「日本の家族が一緒に食事の団欒の時間を失くしたからだ」とう論点である。食育のテーマで論じると横道に逸れるのでここで止めておく。安く安全で(?)手抜ける食品(例えば冷凍食品)に頼った食生活そのものが問われているのだが、生活者がどの程度の生活姿勢そのものを改善・改革するのかは本人次第である。


供給側サイド優先の傲慢さは消えず

 4月11日に企画した『食品テロ』シンポの広報活動に各方面を回った。大半の企業は「餃子事件は他人事ではない」と関心を示してくれたのだが、『消費者の為に安全、安心を提供するのが企業使命』という意識希薄な企業が残余しているのは残念で堪らない。要するに「我々は確実にモノを売ってやっているのだ」という昔から供給者側の傲慢な意識が骨の髄まで染み込んでいる輩である。「餃子事件こそは消費者の立場からどう安全、安心なものを提供するかが問われている」という課題が眼中にまるでゼロだ。こういう時代遅れの小売業者たちに消費者側は糾弾を浴びせる策を選択すべきだ。

 例えば岩田屋側の窓口の担当者は「いやー、我が社も吉兆問題で迷惑を受けました」と被害者意識を前面に打ちだして逃げにかかるだけだ。「責任は店子の吉兆にあって家主の我が社は被害者である」ということに終始している。「福岡の百貨店の一番店として消費者に安心できる食を提供できる店子を選り過ぎります」というプライドの一端を見せて良いはずだ。親の伊勢丹のトップに助言しておく。窓口の担当者は多分、旧岩田屋の社員であろう。負けたくせに偉く気位だけは高い50歳以上のメンバーは会社の印象を暗くしている。
新生岩田屋(実質伊勢丹福岡支店)にとって邪魔な存在ではないですか!!

 地元のマルキョーには大手と死闘を演じているのだから我々としてはエールを送りたいのだが、残念ながらそういう気分にならない。「内は安い食品を提供しているからお客に応えている。それで役目は果たしているだろう」という旧態依然のスタンスに留まっているのは至極、残念。昔ならば安さはマルキョーの独占場だったかもしれないが、現在は同業他社も追随している。同社の姿勢は現在の消費者の心に感銘を与えるには至っていない。時代遅れの漬けは近々、業績に跳ね返ってくるのでないか。


ビジネスチャンスと捉えられるか

 冷凍食品を供給する側も安易な食品を提供するせいか安易な調達が災いした。「健康・安全提供」を旗印にしている生協組織までが同じ穴の狢であったことには驚く。「JT(日本たばこ産業)さんが取引している天洋食品なら間違いないだろう」という思い込みで日本生協グループも安易に取引を決定したのだろう。冷凍食品業界も当分、売上不振の試練を耐えなければならないし対策には膨大な資金と時間がかかることであろう。

 中国の供給に頼った食糧調達仕組みそのものが全面改装、いや抜本的見直しを余儀なくされている中で「千歳一遇のチャンス」と果敢にビジネストライしている企業もある。4月11日のパーティ会場で食品メーカーの経営者・幹部の人たちに「工場の衛生管理を任してください」と売り込みをかけていた逞しいセールス集団がいた。これは結構なことだ。「危機こそ攻めの機会」と攻勢に転じるのは素晴らしい。

 また180度の方向を転換して「日本から、いや九州から安全ブランドが定着している食料類を輸出しよう」と行動開始した農産生産者も出現した。「中国のリッチ層をターゲット先にして米・野菜・果物を売り込もう」という魂胆だ。本当に「九州を農業生産物の輸出の拠点にする」という農業事業家が1,000名現れたらまさしく革命完遂に匹敵する偉業だ。「一つのテロで世の中を変えることもある」という例えでないが、生活者のライフスタイルも企業のビジネスモデルも喉元にドスを突きつけられて新たな脱皮が強いられているのである。4月11日の「警告セミナーもお役に立った」と安堵している。


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