自民党の山崎拓前副総裁の私設秘書が、14日未明、飲酒運転で逮捕された。
逮捕されたのは山崎前副総裁の地元秘書で、南区を担当していた花田拓哉容疑者(28歳・博多区東比恵)。
花田容疑者は、14日(月)零時過ぎ、福岡市博多区内の路上で追突事故を起こしたが、飲酒の事実が判明し、臨場した警察官により現行犯逮捕されたという。
この日は、福岡市議主催のソフトボール大会があり、山崎前副総裁と花田容疑者も参加。花田容疑者だけが参加した、打ち上げの延長での事件とされる。
福岡市では、幼い子ども3人の命を奪った市職員による飲酒事故のあと、官民あげて飲酒運転撲滅を図っている。福岡2区選出の代議士秘書が、飲酒の上、事故まで起こしたことは、その事故と全く同じ構図である。市民感情を理解していないばかりか、社会状況を無視する愚行である。
また、ソフトボール大会を主催した南区選出の市議会議員も、無関係というわけにはいくまい。
福岡市職員が起こした飲酒事故をきっかけに、全国で飲酒運転追放の機運が高まったことは、小学生でも知っている。もちろん、市議会議員や国会議員の秘書は、率先して市民に手本を示す立場にある。
飲み会をやる場合、主催者として、車の有無を確認するのは当然であろう。
主催したみらい福岡所属の市議によると、ソフトボール終了後、各自車を置いて、改めて集合ということにし、午後6時から飲食、8時に散会したという。
席上、花田容疑者が酒を飲んでいたかどうか「確認しないとわからない」としている。
当然のことながら、山崎拓前副総裁の監督責任も問われよう。飲食の機会が多い地元回りの秘書に対し、事務所としてどのような秘書教育をしていたのだろう。
地元周りの国会議員秘書は、会合への代理出席、後援者への御用聞き、スポーツ大会への参加など、多岐に渡る業務をこなす。当然「酒」を伴う席に連なる機会は多い。
1日に多くのスケジュールをこなすためには、当然車やバイクということになるのだが、立場上、酒を勧められれば断りにくい。だからこそ、事務所サイドが厳しく指導していなければならなかったはず・・・。
人身事故で人の命を奪っていたとしたら、山崎拓前副総裁の政治生命まで失うことになったかもしれない今回の事件。
自覚のなさで片付けられる軽い問題ではあるまい。
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