研修のために実践さながらの実技指導をするのは企業でよく見かける光景である。ところが昨年、東京、大阪に本社を置く大同生命は事もあろうにも実在する顧客情報をそのまま研修用として使用。その顧客が入院したとか、けがをしたとか仮定の範疇での実践さながらの研修を行なった様子。
その後、研修用に使用された個人情報が改ざんされたまま元に戻された。事もあろうに、ありもしない入院歴などが残ったままの個人情報がそのまま顧客担当窓口に報告されたから、さあ大変。
報告を受けた顧客担当窓口は顧客が入院したと思い、処理を開始したのだが顧客は入院などしていないし、話の内容からどうも勝手が違うことに気付く。事実確認を行なったところ、個人情報が社内の研修用に使用され、更には改ざんされたままとの報告にしぶしぶ顧客に報告した。
それに激怒したのが顧客。自分のデータを実名で研修に使用し、更には改ざんしたまま元に戻したことに対して腹が立ち未だに怒りが収まらない様子。同社の上役が菓子折りを持って訪問したとされるが、その後連絡さえ無いという。
実践さながらの研修というのは分かるが、そのままの顧客情報を研修に使い、なおかつ、改ざんしたままというのもなんとも間抜けな話ではないだろうか。
大同生命 http://www.daido-life.co.jp/
※記事へのご意見はこちら