そういった防災に対する取り組みの中で、岩崎区長は「行政から地域へ情報が流れてくるのが遅い」という意見を耳にするという。
「『町世話人制度が廃止になったことで、情報が流せない』という意見がありました。これは、防災において、西区だけでなく全市的に取り組む必要のある課題だと思います」。(岩崎区長)
情報面の整備は、全市的に整備すべき課題である。いざという時に情報が遅く、避難に支障をきたすようなことは、防災にとってあってはならないことだ。
西区といえば、福岡市の耕地のうち約55%を占める区である。そのため食に対する思いは強い。西区では、「“西区の旬”私のご自慢レシピコンテスト」を開催している。毎回多くの作品が応募され、それらのレシピを、作品集として配布している。今後、これらのレシピを集めて、どんたくなどで販売できないかと考えているそうで、販売となれば、西区のアピールにつながることは間違いない。どんたくでレシピを見つけた際は、是非購入して、ご家庭で試してみてはいかがだろうか。
さらに西区では、飲酒運転の撲滅の運動が活発に行われている。毎月25日は姪浜駅または今宿駅において、職員が飲酒運転撲滅のティッシュを配っている。また、毎月第3水曜日には当該駅周辺でボランティア清掃を、区と企業が一緒になって実施しているとのこと。こういった地域密着の官民の連携も、地域自治にとっては重要なものだ。
地域と一緒になった、住民の意見を重視する岩崎区長。市街化区域と市街化調整区域の共存は、私たちが考える以上に難しいことだろう。しかし、岩崎区長は西区行政に大きなやりがいを感じている。これは今回のインタビューを通じて記者が強く感じたことである。
今後の西区、そして岩崎区長の活躍に期待したい。
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