大村ファッションデザイン専門学校の「未来感性研究室」は、若者の視点で天神の機軸がどこにあるのか、毎年「天神白書」として発表している。05年天神の中心軸は大名1丁目の「Ships」付近、06年が「バナナ・リパブリック福岡」（天神2丁目）付近、07年が06年より東南東へ50メートル移動した「警固神社」（中央区天神2丁目）付近とした。08年予測としては西通りの南出口にある「アップルストア福岡天神」（中央区天神2丁目）付近を予想。要因として、駐車場の存在とカフェ人気としている。以前として西通りがスポットの中心となっている。
　注目されるのは、買物行動動線が「大名地区→ソラリアプラザ→天神コア」という結果と経由ポイントで昨年4位だった今泉が今年は2位にランキングされていることである。若者の天神での買物行動パターンは、西鉄天神駅や地下街を起点にはせず、大名を起点にしていることが注目されるところだ。
　人気上昇の今泉地区は、商業施設・ホテル・住の複合施設ビル、「天神プレイス」が今年4月オープン。通称三角公園と呼ばれる今泉公園周辺にも、若者向けのショップがここ2年で急増、軒並み新しい商業施設ビルが建ち、岩田屋体育館跡地にも建設着工開始(ディックス・クロキ)。同地区はこれまでファッションホテルが集中し敬遠されてきた感もあったが、若者むけの店舗進出のターゲットとなり、そのエネルギーにより大きく変貌してきている。

　現在その頂点に「天神プレイス」が存在する。天神南の「ロフト」人気も衰えず、人の流れも天神南へ移動しつつある。今泉より南には九電新ビル(1、2階は商業施設)も完成、薬院通りには東京建物の商業ビルも工事中(城山跡地)、渡辺通り・春吉地区の大再開発が動いている。

　こうしてみると、今泉1丁目の国体道路に面し建設されているディックス・クロキの建物(下の階層は商業施設、上階はオフィスの予定)と竹中工務店の現場(下の階層は商業施設、上階はオフィス)が完成すれば、国体通り沿い一帯は変貌し、南側のビル型と平屋2階建ての商業施設が混在する三角公園の北側あたりが天神プレイスへの動線にもなり、来年の天神の機軸は今年予想の「アップルストア福岡天神」から今泉1丁目寄りに移動するものと推測され、これは、これまで大名地区に若者が集中した現象と同じ傾向が生じているといえる。

変貌する今泉1丁目
　今泉1丁目22近くにディック・スクロキの施設ビル、20当たりに竹中工務店の複合ビル、13当りの岩田屋体育館は解体され大型商業施設ビルがディックス・クロキにより建設中、2に完成した大型複合施設「天神プレイス」が存在する。警固神社前の信号より南に入った一体が若者向けの店舗が急増しているところである。

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