知っているようで知らなかった「区政」の核心に迫る「区長インタビュー」
第五弾は、七区の中でも27万人という最大の人口を抱える東区の吉村哲夫区長に話をうかがった。新入吏員として東区に配属されケースワーカーとして3年間働いた経験を持つ吉村区長。32年ぶりに戻ってきた、思い入れ深い東区への思いをたっぷりと語ってくれた。
─────まず、東区の課題について教えて下さい。
人口が七区で一番大きい。これが区役所の業務として、一番の課題です。行政サービスの対象となる住民、管理する道路面積、公園の数、高齢者・乳幼児の数、これが一番大きくなります。また、ご覧の通り、区役所の建物も古いですし、人口が15万人のときにできたものですので、いろんな工夫をしないとサービスの質が落ちてしまいます。
東区は「さわやか区役所」を標榜しておりますが、区役所サービスを適正に提供するというのが一番の課題ですね。
今は27万人ですが、将来は30万になると見込まれています。税の申告であるとか、赤ちゃん検診であるとかは、公民館に出張して実施をしたり、郵送で済ませられるものについては極力郵送で済ませられるようにするとか、4月の繁忙期には、課長職も全員フロアーに出てご案内をするなどして、人口が多いからと言って区役所サービスが低下しないように、施策を考えています。
ハードの面でいえば、アイランドシティ、香椎副都心の再開発、香椎土地区画整理、九大の跡地利用の検討も始まっていますし、福岡市の大きなプロジェクトが集中しています。開発そのものは、本庁の開発部門が実施するのですが、区役所としては、それが、区民のまち作りにきちんと繋がるような形をつくるのが務めですね。
例えば、アイランドシティでいえば、土地の利用については色々な議論がありますが、私共としては、既に、そこには「コミュニティー」ができているわけですから、公民館とか、自治協議会とか、よりよいコミュニティーの助けになるような支援をしていきたいと思っています。
つづく
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