─────いわば「高齢者ポータル窓口」を作っていくということですね。
吉村:
ちょうど後期高齢者医療制度が始まりましたが、「後期高齢者」はこっち、「介護保険」はこっち、と言っても、高齢者の方にはなかなかわかりにくい。
高齢者の方がご相談に来られても、私どもが一生懸命説明すれば、税金に関わることでもよくわかっていただけます。ですから、ご説明する、そして相談に応じる、という態勢作りが重要なのではなかろうか、と思います。
これまでは、福祉関係の窓口は「対象者別」になっていましたが、高齢者になるといろんな要素を抱えていらっしゃいます。身体に不自由なところをお持ちで、なおかつ高齢者という場合だってあります。窓口を分けてしまうと、本当の意味でのご相談に応じられない、ということもありえますので。
子どもさんについてもそうです。本庁では「子ども未来局」があり、区役所の方には「子ども課」というのはなく、児童福祉になると「福祉介護保険課」、母子保健になると「地域保健福祉課」がやることになっております。
もちろん今でも、十分な連携をとってやってはいます。新しい課を作ればいいというものでもないのかもしれませんが、各課の連携をもっと密にして、みなさんからのご相談から区役所の業務までがスムーズに流れていくようなシステム作りは今年度の大きな課題ですね。
─────現場のシステム作りにおける「区長の裁量」というのはどれくらいあるのでしょうか。
吉村:
課を変えるということについては、ご説明は致しますが、議会の承認が必要という案件ではありません。そういった意味では、「自主裁量の余地」はあると言えますね。
区役所の組織でも7区全てが必ずしも横並びではありません。それぞれの区の特性に応じて、組織を改編するというのは、区長の権限として許されてます。もちろん、本庁と協議した上での話ですが。
つづく
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