福田政権発足後初の国政選挙となった衆院山口2区補選。自民党対民主党の一騎打ちとなったが、周知の通り、4月27日に投開票された結果、約2万票差で民主前職の平岡秀夫氏が4回目の当選を果たした。
ある政界事情通は次のように語る。
「今回はガソリン税の暫定税率、後期高齢者医療制度、道路特定財源などが勝敗の要因となったが、やはり最大の要因は自民党に対する世論の批難だ。ある山口の自民党関係有力者が『なぜ福田首相は応援に来たのか。おかげで自民は余計不利な立場になってしまった。一体我々にとって何のメリットがあったのか!』と激怒していた。こんな内輪もめの状態では、自民党は山口にどんな人材を持って行っても勝てない。
これからは首相官邸が官僚・政策を動かす力をつける必要があるが、今の自民党体制では無理だ。かと言って民主党は人材がまだ若すぎて修練されていない。ミニ連立を視野に入れた政権編成が必要だろう。」
今回の選挙は、自民党の相次ぐ失策が如実に現われた結果。「ねじれ」た政局のなか、日本の政治はどこへ向かっていくのだろうか。