全国的に進むバスのバリアフリー化だが、九州ではなかなか進んでおらず、ノンステップバス導入比率は2.47%しかない。
その実数に着目すれば、8,368台中207台となっている。ここで問題視すべきなのは、この8,368台のうち2,961台が西鉄グループ所有ということだ。しかも、保有しているバスのうちノンステップバスが導入されているのは、わずかに20台(比率は0.68%)。日本一のバス保有台数を誇る西鉄にこそ、バリアフリー化をけん引する義務があるのではないか。
今年2月にバスの新デザインを発表したばかりだが、こちらでもバリアフリー化という意識は希薄。車内の段差をわかりやすくしたり、ステップ部の視認性を向上させたりして、安全性を謳っているものの、内部デザインのメインコンセプトを「動くリビングルーム」に設定するなど、時勢を読めていない感は否めない。
「あんしん」「かいてき」「ときめき」を提供するのが、西鉄グループの経営理念。そこに「高齢者・障害者以外」という注意書きは要らない。
※ 西鉄の平成20年度事業計画
http://www.nishitetsu.co.jp/release/2007/07_145.htm
※ 全国乗合バス事業者のノンステップバス導入状況(2007年3月現在)
http://www.mlit.go.jp/jidosha/sesaku/koukyo/barri_free/bf_terminal/busterminal.pdf
※ バスの新デザイン概要
http://www.nishitetsu.co.jp/release/2007/07_120.htm