【熊谷代表取締役のプロフィール】
昭和37年生まれ 福岡県朝倉郡出身
広告会社勤務を経て、平成16年12月のFMKITAQ開局から社長を務める
Q:北九州の地元ラジオ局「エフエムKITAQ」の経営に携われた経緯をお聞かせいただけますか。
熊谷:
元々私は、広告会社で地域活性化のためのコミュニテイ局・開局支援の仕事をしていました。各地の商工会議所などに提案したりしていたのが、北九州にコミュニティFM局がないじゃないか、ということで開局の準備を進めているうちに「ミイラとりがミイラになって」しまったという訳です。
お陰様で地元の企業や個人の方、約30名の株主様から3000万円の資本金を出していただき、平成16年12月に開局することができました。
皆さんはどこまでご存知か分かりませんが、放送法で県の範囲をカバーする県域局と、政令都市で区の範囲をカバーするコミュニティ局とがあります。
当社は基本的には小倉北区をカバーするコミュニティ局として放送を行っています。
Q:開局から約3年半経ちましたが、ご苦労も多かったのでしょうね。
熊谷:
幸い放送の内容については、最初から地元の多くの皆さんのご協力や出演をいただき、地元密着型で楽しい番組作りができています。
しかし経営面では新しいメディアとして認知もありませんし、競合も激しいので広告集めには今も苦労しています。
エリアが絞られるので、地域の小売業などにはちょうどいいと思うのですが、電波規制でカバーエリアが小倉北区を中心に北九州でも門司、小倉南、戸畑、八幡などでは隣接する地域に限られるというハンデもあります。
USENでは北九州全域と周辺都市でもお聞きいただけるのですけれど。
Q:確かに北九州はかなり広い政令都市ですので、もう少し法律も柔軟に適用してくれればいいのですけれど。
熊谷:
他の都市の例ですが、規制緩和の流れでコミュニティ局カバーエリアを広げる「特区」扱いの申請をしたことがあるようですが、政府には認められなかったそうです。
当社としては、カバーエリアの課題はあっても、今はもっと積極的な営業戦略を進めています。
コミュニティ局としてラジオCMの価格が県域局より手頃だということもありますし、何より地元密着型でイベントやフリーペーパーなどもからめた立体的なプロモーションができることなど、新しい提案を行っています。
新北九州空港でイベントを行ったり、『stage』というターゲットに拘ったフリーペーパー(注:見た目は、オシャレな小冊子です)を発行したり、多様なメディアを持つ地域のコミュニケーション会社として頑張っています。
限られた条件でも、知恵で地域メディアも生き残れると思っています。
※エフエムKITAQは78.5MHで聴けます。
詳しくはFMKITAQ 78.5MHz 北九州市 コミュニティFMをご覧下さい
つづく
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