公共工事縮小が続く中で土木工事業者の廃業が増加している。厳しい逆風の中で生き残るためには、民間工事への積極的な参入や新しい事業分野への取り組みなど、具体的な打開策が必要なのだが、旧態依然としたスタイルで赤字を垂れ流し続け、内部留保を食いつぶしている企業もある。
福岡地区ではトップクラスの舗装工事会社として知名度を誇る興和道路(株)は、2007年4月期でついに売上高が30億円を割り込み、08年4月期も30億円台の回復は難しい見通しだ。採算面も厳しく、3期連続で1億円を超える大幅最終赤字を計上する状況である。
過去の利益の蓄積は大きく相応の資産背景もあるため倒産の懸念はないが、赤字を出し続けるだけの企業に社会的な存在価値を認めることは難しい。打開策を見出すことができなければ、廃業も一つの選択肢として検討するべきではないだろうか。
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