ジェットスリムが倒産したとき、グレースワコーはその営業権を取得し、一部の店舗を引き継いだ。倒産時、一般的には旧従業員の給料などの債権が優先され、経営が変わっても債務は引き継がない。エステ利用料を前払いした被害者は、元の経営陣を相手にした集団訴訟などの法的手段をとらない限り、契約料については泣き寝入りするしかないのだが、「ジェットスリムに支払った残金を買取る」と言ってくれたグレースワコーは、エステ利用契約者にとって「地獄に仏」のように見えた。
複数のメディアがグレースワコーの倒産の原因として「引き継いだ旧ジェットスリム会員への前払いした分のサービス実施や、スタッフの人件費が資金繰りを圧迫した」と報じている。事実なのかもしれない。しかし、買い取ると言った「残金」には細々と条件がのり、施術レベルの低さ、しつこい勧誘、と店自体の評判が悪かったことも事実である。顧客は離れるべくして離れていったのではないだろうか。54店舗+4FC店のエステ利用契約者は、ぶつけどころのない怒りでお肌の手入れどころではない。
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