5月19日(月)、天神イムズホールにおいて、「We Love 天神協議会」を主催とする「天神まちづくりフォーラム2008」が開催された。まず、主催者会長の足立憲弘氏より開会のあいさつがあり、次に「天神まちづくりガイドライン」について、九州大学の長聡子氏より、まちづくりの現状の課題や今後の戦略について説明がなされた。
つづいて吉田市長から、「アジアで注目されている街として頑張ってほしい」と、天神の街づくりへの期待が述べられた。その後、「オンリーワンのブランドを目指して」をテーマに、福岡・東京からゲストを招いてパネルディスカッションが行なわれた。
まず、フリーペーパー『AI VISION PRESS』を発行する (株)アイステーション(福岡)のプロデューサー兼編集局長の後山泰一氏より、街おこしイベントにおける横のつながりの重要性が説かれた。また、街づくりにはソフトウェア(店舗など)とハードウェア(建物など)のほかに、「フィールドウェア(街が持つ空気)」が必要だとも論じた。
次に、地域のエリアマネジメントを手掛ける(株)ジャパンエリアマネジメント(東京)代表の西本千尋氏からは、街づくりの自主財源について、主に屋外広告戦略から意見が提示された。その際には、つねに景観の向上と財源の確保をワンセットで考えなければシステムが破綻することが提言され、また街が自立したメディアを持ち情報発信していくことが大切だと語った。
東京のお台場においてショッピングモールを展開する(株)ヴィーナスフォートの橋本佳奈氏は、サービス精神あふれる街づくり、住民の気持ちを取り入れた街づくりにしていく必要性を語った。
最後に九州産業大学教授の千氏からは、アジアにおける九州という視点から、訪日の旅行者が訪韓を上回っている現状を踏まえ、とくに観光面における天神の位置づけについてデータをもとに分析がなされた。
街づくりは経済発展の礎と言っても過言ではない。住みやすい、訪れやすい街だからこそ人が集まり、街が形成され、経済が発展していく。とくに天神は九州随一の都市として、大きな役割を担っている。
同協議会がこれからどのような街づくりを推進していくのか、また天神に住まう人、働く人、訪れる人がそれぞれどのような意識を持って街づくりに取り組んでいくのか。これからやるべきことは多いが、それだけに福岡が発展する大きな可能性も秘めている。
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