サニー売却説がくすぶる西友だが、このほどウォルマートが西友の約3,000億円の借入金についてシンジケートローンの形態で肩代わりする方針が明らかになった。
かつて苦戦したカナダやメキシコで行なったように時間をかけて再建する方針だ。信用力の高いウォルマート向け融資に切り替えることで金利負担の軽減と財務体質の改善の方針を粘り強く行なうことを示した格好だ。
はずみをつけるように平成20年第1四半期の売上高は1.6%の増収となったことを発表した。実に5四半期ぶりの増収である。サニー売却説も遠のいたかに見える。
仕入面の一本化など西友化への方策は加速するばかりだ。それでも売却説が消えないのは一体化を進めるほどにサニーの不振が加速してしまうことが背景にある。業態を含めた西友との違いがより鮮明になってしまうばかりだ。
真の一体化が困難であれば「価値のあるうちに売却してしまう」選択肢はどうしても残ってしまう。
業界はしばらくサニーの動向にふりまわされることになりそうだ。
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