食材と無添加にこだわった「手作り宅配弁当」をお届け
命をいただく
弁当業界に携わること15年。当初から、「手作り弁当」にこだわっていたが、食の勉強をしていくうちに、「昔の伝統的な食」を取り入れる事の重要性に気づいた。それからは、「人に良と書いて食」をテーマに防腐剤や保存料、着色料などの添加物の使用を避け、伝統的な手法を用いたお弁当作りに専念している。5年後、10年後の健康を考えると、私たちに大切なのは身体の燃料としての「カロリー」ではなく、命をつくる食べ物が持つ「生命力」だと思うからだ。
例えば、有性卵と無性卵。どちらを食べても、同じだけのカロリーを摂取できる。しかし、両方の卵をある一定条件で温めたら、どうなるか。有性卵からは雛が孵るが、無性卵は腐るだけだ。この違いに気づけば、食が命をいただくことでもあることに気づいてもらえるのではないだろうか。
マクロビオティック
こうした中、当社はマクロビオティックの考えを取り入れた弁当作りに取り組んでいる。それは、「食」を通じて、食べる人の健康だけではなく、運命をも好転することのできる弁当作りだ。現代社会の様々な問題点の背景には食の問題が潜んでいるが、その問題を解決できるのは、マクロビオティック弁当だと思う。
江戸時代の有名な占い師の水野南北は、その占いの極意として「食が運命を左右する」と言っている。たとえ悪い運命の下に生まれてきても、食を慎んで腹八分目にすれば、運命が好転する。また、非常にすばらしい運命に生まれついても、食をおろそかにして、大食いすれば、運命が悪くなり、不幸な出来事や失敗が増えるという。
マクロビオティックの凄さは、この例えのように、生理的な面に働くだけでなく、その人の心の持ち方を含めた波動の世界を調整してくれるところだ。少食にして血液や細胞がきれいになると、宇宙の細かい波動がスムーズに入ってき、ひらめきやインスピレーションなどの直感力が豊かになる。また、一瞬一瞬の判断が正確になると、運命が好転していく。さらに大きな命の「生かされている」という感謝の心や、人に対する思いやりの心が生まれて来る。
マクロビオティックの創始者・桜沢如一氏は、「食物の無いところに生命現象なし」と言っている。そして、マクロビオティックの目指すものは、人間の判断力を高め、すべての人が思いやりによって結ばれた世界を築くことだ。そのためには、食のとり方という切り口から入って、徐々に細胞を浄化し、宇宙エネルギーと共鳴できるからだに調整していくことだという。
「食が乱れると人心が乱れる」と言われるが、当社ではこうしたマクロビオティックの考え方に賛同し、福岡の人たちが、「美味しく! 楽しく! 健康に!」毎日を暮らしていくためのお手伝いが出来ればと思う。
[プロフィール]
秦 善尚(はた よしたか)
有限会社レモン 代表取締役社長
1956年福岡県福津市生まれ。
九州国際大法経学部卒。建築設計事務所、蛇口メーカー勤務を経て、地元弁当会社で5年間の修行の後、91年に脱サラして仕出し弁当屋を開業。
97年に有限会社レモン(福岡市博多区半道橋1-13-39)を設立。
「健康」にこだわり、日本古来の食に対する知恵を弁当に生かそうと、日夜努力を続けている。
食育推進ネットワーク福岡会員。
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