「取引がしたければ自然に手伝うもの」とスーパー業界関係者が指摘する。現実に商談に訪れた問屋営業マンが、店舗運営を率先して手伝う姿は頻繁に見られる。
しかし、マルキョウはそこに付け込んだ。従来の営業手法がローコストだけに返品、労働力の強制ともに業績に直結する。延べ1万人を超える労働力の強要は想像を絶する。しかもこれは商品の陳列のみ。別途清掃は9,500人に昇る。実に2万人が無償で働かされていた。
しかも、マルキョウ側はいつから行なわれていたかマスコミの問いに対して「慣習的にやっており把握できない」とコメントしている。2万人は判明した2年分のみである。これをアルバイトの賃金650円で試算すると、1時間だけで1300万円。最も低く見積もってもそれだけを取引先から搾取していたことになる。人件費を担う取引先の負担はその倍額だ。
現在は、メーカーは原料調達のために死力を尽くしている。問屋は価格転化のタイミングが計れず板ばさみにあっている。そうした苦しみをよそに着々と自らの収益の追及が明るみに出た。
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