◆吉田福岡市長 民主県連ともに説明責任放棄
平成18年11月の福岡市長選挙で吉田宏福岡市長が誕生してから1年半。古い話だから覚えていない、というほどの時間は経っていない。
吉田市長や民主県連幹部が、取材や会見での質問にきちんと答えないということは、「都合が悪くて答えられない」と同義ではないだろうか。
暴力団関連企業から吉田市長名義で事務所を借り、民主県連が「選対」として使用、最終的に必要な金額(80万円)だけを、立替払い(?)した吉田市長側に支払ったとする民主県連。
詳しい事情を聞こうとしても、吉田市長は「県連の江藤さんに聞け」として他人事に徹する構え。
江藤博美 県連幹事長代理(福岡市議)に質問状を提出してもなしのつぶて・・・。
◆江藤幹事長代理を直撃 市役所駐車場での一問一答
本社記者は、市役所地下駐車場で偶然に江藤市議と出会うことができた。
早速、(取材の時間を取っていただけないか)お願いするが「それはできない」。
「質問状も出していたが」、と言うと「わからないから」。
「分からないとはどういうことか」と食い下がるが「ノーコメントということ」。
「県連が金を払ったのでしょう、吉田市長は『江藤さんに聞け』と言っているんですよ、説明責任があるじゃないですか」、この問いかけに返ってきたのは「助信さんに聞けばいいじゃないですか」。あきれてものが言えない。
吉田市長、江藤市議、共に他の人間の名前を挙げて説明責任を放棄してしまった。
記者が「助信さんとは、助信幹事長のことですね。幹事長に聞けと言うことですね」と念を押すと、「分からない、分からない」。分からないのはこっちの方である。
エレベーターのドアが閉まり、ここまでになってしまったが、政治家の対応とは思えない。
結局、吉田市長は「江藤さんに聞け」、江藤市議は「助信さんに聞け」。たらい回しで時間を稼ぎ、事が終息するのを待つということなのだろうか。
以前にも報じたが、民主県連の助信幹事長は、本社記者に対し「自分は何も分からない。江藤さんに聞いて下さい」と明言しているのだ。
何も分からないと言っている幹事長に「聞け」ということは、その場しのぎの逃げと取られても仕方あるまい。よほど説明できない理由があるとしか思えない。
◆党ぐるみ? 問題のビルとの関係に注目
それは一体何なのか。追加取材の中から浮かび上がる民主党の闇の部分にも注目せざるを得なくなってきた。
福岡市長選だけではなく、衆議院補選(福岡2区)からの流れの中で起きた出来事だったのではないかという疑惑である。
実は、問題のビルと民主党の関係には浅からぬものがある。
つづく
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