「自宅まで送ってもらった」
市長・秘書課 強弁根拠崩れる
吉田宏福岡市長が昨年12月、女性二人を市長公用車に同乗させ、タクシー代わりに使用していた問題で、新たな事実が発覚した。
この問題について、市秘書課長が「Nさんに聞け」としていた地元経済人N氏に取材したところ、吉田福岡市長から市長公用車に乗せてもらい、自宅まで送ってもらっていたと明言、市長公用車をタクシー代わりに使用していた新たな事例が判明した。
N氏は、どのような会合でいつだったかは記憶にないとしながらも、吉田市長と何かのパーティで一緒になり、「吉田市長から『一緒に帰りませんか』と誘われ自宅まで乗せてもらった」と明言した。
これまで吉田市長も市秘書課も、女性二人を同乗させたことについて、公務と公務の間の出来事、次の公務遂行のために同乗させたのだから「なにが問題なんだ」と強弁してきた。しかし、今回判明した事例は、明らかに私的な公用車使用。公務終了後、帰宅のための公用車に、近所の知人を乗せたということに過ぎない。まさにタクシー代わりであろう。
吉田市長の知人で、帰り道だからといっても、公用車に自宅まで同乗させ、送り届けるという行為は、特定の人への便宜供与と言われても仕方がない。
しかも、後日ではあるが、そのN氏から頼まれ、市長が「知らない人」とする女性二人を、また公用車に同乗させ次の場所まで送ったことになり、N氏との関係だけが突出した形となっている。
いずれにしても、市長公用車が複数回にわたりタクシー代わりに使われていたという事実は、市民からすると理解し難いものではないだろうか。吉田市長が、かくも軽い感覚で市長公用車を使っていることは、まさに公人としての自覚を欠いているということに過ぎない。同時に、市長や市秘書課が拠り所としてきた「公務」と「公務」の間に女性二人を同乗させたのも「公務の一環」だから「全く問題ない」という論拠は崩壊したと言えよう。
また、N氏に対する取材により、他にも新たな疑惑も判明した。詳細は明日からのMAX市政ニュースで報じることになる。
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